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鉄道の将来を担うスイスの技術

スイスのECTSに欧州各国が注目

電車旅行をより安全にし、旅行時間を短縮できる技術がスイスで開発された。 デジタル制御の運転台がヨーロッパ各国でも導入されれば、国境を越えて電車旅行も快適になる。

年間1人あたりの電車利用距離は1987kmとヨーロッパでもだんとつのスイス。鉄道技術分野はスイスの強みでもある。
スイス連邦鉄道は2005年までには、ベルンとオルテン間で実際に新システムを導入する予定である。

電車で1時間13分かかる首都ベルンと経済都市のチューリヒを将来は、1時間以下に短縮する。しかも、欧州全土に通用するシステムを実用化し、スタンダードと認められるのがスイス連邦鉄道のねらいである。

キャブ・シグナルでより安全に

 「スイス連邦鉄道が開発したシステムが実用に使われるとは驚きだ。今後の発展に注目したい」
スイスのハイレベルな技術に英国東北鉄道のクリストファー・ガーネット氏は、新システムのデモンストレーションの場で感動の声をあげた。英国では同じようなシステムを4年から5年先の将来に導入する予定だったので、先を越されたという悔しさもあるようだ。

 シグナル発信をする運転台という意味で「キャブ・シグナリング、」またの名前を欧州列車コントロールシステム(ETCS)と名づけられた新技術は、デジタルシグナルにより、線路上の状況を情報を機関士に伝えるもの。いままで鉄道に沿ってあるシグナルを頼りにしていた機関士は、運転台を見ているだけで、何キロメートルも先の情報を前もって知ることができるようになる。
「スピードが上がると、従来のシグナルを目で追えなくなるが、ETCSであれば、前方に障害物があるかないかが前もって分かる」
と鉄道ジャーナリストのデビット・ブリギンショー記者は、これまでより走行スピードも上がるだろうと指摘した。

欧州どこでも通じるシステム

 欧州各国の鉄道で電気システムやシグナルのシステムは違う。しかし、人と物の国境を越えての行き来が活発になったいま、その互換性が求められている。
「ETCSは国家間のシステムの違いなど関係なしで動くもので、一気に統一化が進む」
とブリギンショー記者は期待している。

14年後には完備する

 昨年4月、1日150本の交通量があるオルテンとルツェルンの35キロメートルの距離上で試験的にETCSを作動させたところ、さまざまな細かい問題が浮上した。こうした問題を是正し、次回はオルテンからチューリヒまでの45キロメートル、1日の交通量が230本の区間で試験運転が行われる。

 来年末には試験ではっきりした問題を解決し、3分の1の列車にETCSを装備させる予定。さらに5年後には、スイスのすべての列車にETCSを装備し、2017年までには全路線がETCSに対応するよう工事を終える予定だ。新システムに掛かる費用は10億スイスフラン(850億円)が見込まれている。

スイス国際放送 ヴィンセント・ランドン (佐藤夕美 (さとうゆうみ)意訳)

キーワード

来年までに3分の1の列車に欧州列車コントロールシステム(ETCS)を装備する

2017年までには全列車がETCSで走行する

予算は10億スイスフラン

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