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ノバルティス裁判に終止符

訴訟に終止符。ノバルティスでは男女平等を進める方向に Keystone

スイス医薬品大手ノバルティスのアメリカ法人が、女性の従業員グループから職場で差別を受けていると訴えられていた裁判で、ノバルティスが賠償金を支払うことで裁判に終止符が打たれた。

アメリカの裁判所は今年5月、アメリカのノバルティス ( Novartis ) 内では性的差別があることを認め、有罪判決を下していた。

女性のための基金設置

 ノバルティスは7月15日、この判決を受け入れ、賠償金1億5250万ドル ( 約133億円 ) を支払い、控訴を断念したと発表した。

 アメリカで働くノバルティスの女性従業員グループは、女性従業員は男性従業員と同じ仕事をしても給料が低い、昇進も遅い、妊婦に対して嫌がらせがあったと訴え、被告に賠償金として2億5000万ドル ( 約220億円 ) を要求していた。結局、2002年から2007年に同社で働いていた全女性従業員のために1億5250万ドルの基金をノバルティスが設立することで両者は和解した。さらに、ノバルティスは2250万ドル ( 約20億円 ) の予算で、男女平等化を促進するプロジェクトを発足し、不平等をなくす規則を作る。

 この日は今年上半期の業績も発表となった。利益は53億8500万ドル ( 約4700億円 ) と前年同期比で34%上昇したが、成長率はやや鈍化した。

swissinfo.ch、外電

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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