国際通貨基金(IMF)は1日、スイスの2019年の国際総生産(GDP)成長率を1.1%とする見通しを発表した。2018年のGDP成長率(2.5%)に比べ減速傾向だが、2020年は「緩やかな」回復が見込まれるとした。
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IMFは声明で「地域的な景気後退の継続、貿易関係の世界的な緊張激化、ブレグジット(英国のEU離脱)」がスイス経済に悪影響を及ぼす要因とした。
このほかにも、外需の弱さ、内需の停滞、2年に一度行われる国際スポーツイベントの欠落を挙げた。今年のインフレ率は1%弱に留まると予想している。
IMFはまた、法人税や日本の国民年金に当たる老齢・遺族年金の改革に見通しがつかず、企業運営を揺さぶる可能性があるとも述べた。
IMFの予測値は、スイス国立銀行(SNB、中央銀行)が数日前に出した1.5%をわずかに下回った。連邦経済省経済管轄局(SECO)も2019年の成長率を1.1%と予測している。2018年のGDP成長率は 2.5%だった。
IMF代表団は調査のため、3月21日から4月1日までスイス入りしていた。
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