わが村を訪問

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悪天候のときは山の牧場で一仕事。古い家でじっとしているより、そこには天気をつかさどる聖ペーターの心が変わるまでほかにやることがいくらかある Verner Soler

ルグネツ ( Lugnez ) 谷が一部見える Verner Soler

アルプの上に建つこの古い家の居間では、300年にわたって会話が絶えることがなかった。話題のほとんどが天気だ Verner Soler

フリンに建つ家のディテール Verner Soler

ソープストーン製の暖炉「ピュグナ ( pügna ) 」の上に座って読書する母 Verner Soler

フリンの眺め Verner Soler

家と家の間に積まれた有機肥料 Verner Soler

「カナストラ ( canastra ) 」は手編みのかごで、その昔、家畜のえさになるわらを納屋の上階から下ろすために使われた Verner Soler

穀物畑のかかしは40年ほど前にほとんど姿を消した。今では、わずか数軒の農家がジャガイモ畑を耕しているのみ。ジャガイモはもう店で買うのが普通になった Verner Soler

草刈りの合間に昼寝をする父。大切なひと時だ Verner Soler

フリン周辺の風景 Verner Soler

ヤギを飼っている人はあまりいない。ヤギは夏の間、牧草地に放たれるが、冬は村で過ごす Verner Soler

雪が一面を覆う Verner Soler

山の牧場は村の上方にある。農家の人々は春と秋にここで牛の番をする。この辺りには、17世紀前半まで人が住んでいた。村がなくなった後、ここは小屋が建つだけの牧場「マイエンゼス ( Maiensäss ) 」となった Verner Soler

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ロサンジェルス在住の写真家ヴェルナー・ソラー氏の故郷、フリン村のポートレート。

定期的にフリン ( Vrin ) に戻るのか、あるいは自分が育った風景の厳しい美しさに目を向ける時期はたまにしかないのか。だが、その美しさはまた、村とその住人の脇を通り抜けていく変化をも垣間見せてくれる。幼い頃に見かけ、使った農業技術の多くはもう消えてしまった。ソラー氏は、昔の生活の名残を少しでも記録せずにはいられなくなった。それらがすっかり消え去ってしまう前に。