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ウエリ・シュテック~生死の稜線上で~⑫

8848メートルのエベレスト山頂には届かなかった。ウエリ・シュテックは ゴールからわずか100メートルの所で引き返した。

寒さのせいで足が動かなくなったのが原因だった。しかしシュテックはそのような失敗は常に起こることで、失敗を受け入れることが大切だと話し、意に介さなかった。そして1年後に再度挑戦し、見事成功した。

さまざまな偉業を達成するシュテックに、恐怖心が無かったわけではない。カナダ人登山家のドン・ボウイが撮影したプライベート映像には、シュテックが気の知れた登山仲間に、公では決して打ち明けることのない心中を語る様子が映し出されていた。

「ウエリ・シュテック~生死の稜線上で~」

2020年5月21日にドイツ語圏のスイス公共放送で放送されたスイス人登山家ウエリ・シュテックのドキュメンタリー番組(約1時間35分)。

2017年春にエベレストで滑落し、40歳の若さで亡くなったシュテック。人間離れした登山スピードと卓越した登攀技術から「スイスマシーン」と呼ばれ、数々の新記録を打ち立てた。番組ではそんなシュテックの半生を本人や家族、友人のインタビューと共に振り返る。

スイスインフォでは同番組を5分ずつに分け、日本語字幕付きで水・土曜日の週2回配信する。

※日本語字幕付きで視聴される方は、画面の字幕設定をオンにしてご覧ください。

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ウエリ・シュテック~生死の稜線上で~⑪

このコンテンツが公開されたのは、 シュテックの年上の兄2人は幼いころ、末っ子のウエリ・シュテックをあちこち連れまわして可愛がった。シュテックはタフに育った。だが、末っ子として愛されていたことも自覚していた。

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(本文&独語からの翻訳・大野瑠衣子)

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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