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スイスの変わったスーパー、商品はアート

オリジナルの芸術品に大金を支払う必要はない。今年で20年目を迎えたスイスのアートスーパーマーケットでは、ユニークな作品が99フラン(1万円)から買える。

普通のスーパーのように、気に入ったものを買い物かごに入れて、レジで支払うだけ。スイス北西部ゾロトゥルンで2020年1月まで「開店」している。

これまで美術に縁遠かった人にも、幅広い分野のコンテンポラリーアートに関心を持ってもらいたいと始めた。12カ国120人のアーティストによる7500点以上の作品を99~599フランで販売している。

ボイコット

コンセプトはスペイン・バルセロナ発祥で、ドイツで確立された。ただゾロトゥルンのイベントはスイス独自だ。発起人のペーター・ルーカス・マイアーさんは、独創性、創造性、技術的スキルの高いものをマーケットに出しているという。またバラエティも豊富になるようにしていると話す。

批判的な人もいる。マーケットが始まったとき、一部の芸術家が自分の作品の価値を下げるとしてボイコットした。アーティストのプリスカ・フォン・グンテンさんはスイス公共放送(SRF)に対し、マーケットへの参加を批判されたこともあると語った。

スイスのアートスーパーマーケットは、これらの課題を乗り越え20年目の節目を迎えた。毎年数千点の作品を販売している。

(英語からの翻訳・宇田薫)

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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