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世界中で試練に立たされる表現の自由

「表現の自由」を求める人達のプラットフォームに

「表現の自由」は人権だ。だが、当然の権利として存在しているわけではない。世界中で、多くの人達が、この権利を求めて日々声を上げている。swissinfo.chが、こうした人々の声を紹介する。

マナミ、ファティマ、エリー、チャン、ガリーナ。swissinfo.chの「表現の自由を求める世界の声」には、世界各地に住む女性、男性が参加している。企業家、ジャーナリスト、選挙で選ばれた政治家、市民活動家。彼らは公共の問題について、時には専門家として発言する。事の大小、賛否の分かれる問題か否かに関わらず。彼らを結びつけているのは、自分自身を自由に表現すること、そして(これはとても重要なことだが)自分の声が社会に届くよう、日々努力しているということだ。

デジタル化とグローバルなソーシャルメディアの時代では、表現の自由を日々、守っていかなければならない。これは、私たちが制作した短い動画シリーズ「Global Voices of Freedom(表現の自由を求める世界の声)」に出てくれた人たちが日々行っていることだ。世界の全く異なる場所で、最も異なる条件下で、そして最も多様な状況で、彼らは表現の自由と民主主義のために声を上げ続けている。

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「表現の自由を求める世界の声」ツアーは石垣島を出発点に、アフガニスタンへとたどり着いた。イスラム主義勢力タリバンの圧政から逃れた若き活動家ファティマ・へイダリさんは、女性の権利のために闘っている。

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ファティマ・ハイダリさん

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アフガン女性の自由求め、外国で戦い続ける人権活動家

このコンテンツが公開されたのは、 アフガニスタからイタリアに逃れたファティマ・ヘイダリさん(24)。母国ではジャーナリズムを学ぶかたわら、ラジオ番組の司会と地元のツアーガイドを務めていた。今もアフガン女性の自由を求め戦い続けている。

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ツアーの次の目的地で出会ったのはエリー・キジョンベさん。10年以上前に、アフリカ南部マラウイからはるばる北西ヨーロッパのアイルランドに亡命した、

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Ellie Kisyombe

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難民申請者にも表現の自由が必要

このコンテンツが公開されたのは、 エリー・キジョンベさん(21)はアフリカ南部マラウイから、はるばる北西ヨーロッパのアイルランドに亡命。難民申請者として初めて公職に立候補した。

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トルコでは2023年5月に再選されたエルドアン大統領の手により、この20年で徐々に民主主義が崩されてきた。ジャーナリストのチャン・ドゥンダルさんら活動家はこのために祖国を追われた。ドゥンダルさんは亡命先のドイツから民主主義を取り戻すために声を上げている。

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トルコ人ジャーナリストのチャン・ドゥンダー氏

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亡命の地でトルコの民主化を目指す

このコンテンツが公開されたのは、 ここ数年トルコの抑圧的な空気はますます顕著になっている。亡命を余儀なくされたジャーナリストのチャン・ドゥンダル氏は現在、ドイツで祖国の民主的な未来のために精力的に活動する。

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ロシアではウクライナへの侵攻開始以来、メディア関係者を取り巻く状況が悪化し続けている。ラトビアに拠点を移した独立ジャーナリストで、インターネットメディア「メドゥーザ」の編集長を務めるガリーナ・ティムチェンコさんが、その実態を語ってくれた。

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ガリーナ・ティムチェンコ

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「ロシアでは新たに100の報道規制法が成立した」

このコンテンツが公開されたのは、 ロシア系ウクライナ人のガリーナ・ティムチェンコ氏(60)は、数年前に生活と仕事の拠点をラトビアに移したジャーナリストだ。ラトビアでインターネットメディアを立ち上げ、厳しい検閲を敷くロシアでは報道不可能となった情報を発信し続けている。

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だが近年民主化が進んできた国々でも危険に置かれているジャーナリストは少なくない。メキシコのジャーナリスト、ホエル・ヴェラさんは、国には「表現の自由を保証する安全がない」と語った。

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スイスのように安定し長い歴史を持つ民主主義国家ですら、表現・報道の自由は圧力を受けている。マリー・モーリスさんはローザンヌを拠点にオンラインマガジン「ゴッサムシティ」を編集する。仲間とともに金融犯罪の調査報道に当たるが、日々報道の自由の限界を感じているという。

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Marie Maurisse mit François Pilet im Büro

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高まる差し止め圧力 スイスの報道の自由に忍び寄る危機

このコンテンツが公開されたのは、 調査報道メディア「ゴッサムシティ」の創業者兼編集長マリー・モーリス氏は、国内外の金融犯罪を次々と特報している。同氏はswissinfo.chの「表現の自由を求める世界の声」シリーズで、報道を差し止めようとする弁護士や裁判官が増えていると明かした。

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世界のさまざまな国・大陸のジャーナリストや活動家の声を聞けば、報道の自由がいかに日々追い求めるべき貴重な財産なのかがよくわかる。 

読者にとって最も重要な自由の声は何だろうか?これからこのシリーズでどんな人に話を聞き、報道するべきだろうか?「表現の自由を求める世界の声」に関する10言語の意見交換コーナーでは、読者の意見を募集している。

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10言語で意見交換
担当: Bruno Kaufmann

あなたにとって、「表現の自由を求める世界の声」で最も大事な声は何ですか?

これまで「表現の自由を求める世界の声」シリーズでご紹介したジャーナリストや活動家たちの中で、誰の「声」が一番重要だと思うか、なぜ重要だと思うのか、あなたのご意見をお聞かせください。

55 件のコメント
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表現の自由に関しては、以下のページで特集している。

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民主主義の柱である「表現の自由」が揺らいでいる。スイスでは、表現の自由を巡る法律の是非は国民に判断が求められてきたが、それは非常に危うい綱渡りとも言える。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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