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SECO経済予想 ユーロ下落がもたらす影響

輸出に頼るスイス経済の今後の予測は曇り気味 RDB

今年5月のスイスの失業率は、年初の4.1%から4.0%とやや低下したものの、連邦経済管轄局が6月8日に発表した経済予測では、2011年のスイスの経済は緩やかな上昇しか望めないという。

連邦経済管轄局 ( SECO ) によると、今年第1四半期の国内総生産 ( GDP ) の伸び率は、やや鈍化したものの、各企業のビジネス環境は目立って向上し4月の消費者マインドも上昇した。

スイスフラン対ユーロで最高値

 このように景気が上向いている要素があるものの、輸出に頼るスイスの企業は、スイスフラン高の影響を徐々に受けているという。スイスの輸出の約6割が欧州連合 ( EU ) 向けだ。しかし、6月9日のスイス外国為替市場では、スイスフランが対ユーロで1.3780を付け、史上最高値を記録し、輸出環境は厳しさが続いている。

 こうした状況を考慮しSECOは景気予想を修正し、国内総生産について2010年には1.8%上昇 ( 前回の予想では1.4%上昇 ) するが、2011年には1.6% ( 同2%上昇 ) と発表した。

 全体で見て、2011年末には、スイスの経済は基本的に回復に向かうという。

swissinfo.ch、外電

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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