生徒が集中できないのは、教室の空気が悪いから―?スイスの連邦内務省保健局が国内各地の教室を対象に調べた調査で、室内の二酸化炭素濃度が極めて高く、生徒の学習成果に影響を及ぼしていることが分かった。
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調査は過去2年間、国内の複数地域にある学校の教室約100カ所を対象に実施。その結果、ほとんどの教室で新鮮な空気が不足し、生徒の健康と学習成果に悪影響を及ぼしていた。
空気の質が「許容できない」レベルだった教室は全体の約3分の2に上った。「許容できない」レベルとは、室内の二酸化炭素濃度が2000ppmを超えた状態を指す。屋外の二酸化炭素濃度は約400ppmだ。
同局は、教室の広さや人数を記入すると一日にどれくらい窓を開ければ質の良い空気を維持できるかがわかるオンラインツール外部リンクを公開し、換気を呼び掛けた。
これまで教室の空気の質について改善を訴えてきたスイスの教員連盟は、今回の調査結果で主張が裏付けされたと歓迎。国内最大の教員連盟が2015年、一教室当たりの生徒数の増加を受け、学校の空気の質を調査するよう求めていた。
教員で作る団体らは、国、州、地方自治体レベルで生徒と教員の健康保護に努めるよう要求。職場環境を適切に保つことを取り決めた法律は、学校にも適用されるべきだとしている。
保健局は、教室の窓を開けるだけでなく、新改築した校舎の換気システム改善にも力を入れていく方針だ。
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