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事務職員の家計簿

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スイスの異なる業界で働く3人に、1週間家計簿をつけてもらった。これを見ればスイス人がどれだけ稼ぎ、どのように支出しているか、スイスで暮らしていない人もイメージしやすくなるだろう。第2回は事務職員の女性。フルタイム勤務で手取り収入は4482.95フラン(約50万5千円)。

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前置き

低コストで環境に優しい「小さな家(タイニーハウス)」を持ちたいと、目下節約中です。今週は特にたくさん節約できたけれど、いつもうまくいくとは限りません。毎週こんなに少ない支出で済むことはないから。

お金を貯めたいと思う一方で、映画に行ったり飲みに行ったり、誰かにちょっとおごってあげたりする余裕も持っていたいと思っています。節約中でも、「けちけちしない」が鉄則です!

日曜日

仲間と一緒にレストランへ。厄介なことに片道100キロも離れたところ。途中でもう一人の旧友の家に寄る。そこでコーヒーを一杯タダ飲みして、駐車料金も発生せず。レストランでも専用駐車場に停められたので支出はなしでした。

ご飯は39フラン。接客が最高だったし、誕生日にもらった30フランの割引券もあったので、チップ込みで50フランを支払いました。つまりお財布から出て行った現金は20フランだけ。帰り道、ガソリンスタンドに寄る。ガソリン代は彼女と折半で25フランを負担。

今日の支出:
現金45フラン。割引券30フラン

月曜日

朝ご飯は週末以外にほとんど食べません。その方が腸の調子が良いからやめました(週末だけファスティング)。1週間に2日、たいてい月曜と木曜日はお昼ご飯も抜きます。この日はうまくいって、家で夕飯を食べたのが最初の食事。だから日中は外食に1フランも使わずに済みました。昼休みの間に軽く屋内プールへ。年間パス(275フラン)を持っているので、入る時にいちいちお金は払いません。今日はタダみたいなもの。

もう一つ大事なポイント。私は徒歩で仕事に行くので、通勤もタダ。たまに気分が乗らなかったり天気が悪かったり、面倒な時だけバスを使います。

さらにもう一つ、とても大事なポイント。それはコーヒー!私はコーヒーを飲むし、私にはコーヒーが必要だけど、家からコーヒーを作って持っていきます。朝食抜きのためブラックコーヒーに慣れなければいけないので、これに関しては神経質です。職場で飲めるコーヒーもまずくはありませんが、自分で淹れたコーヒーの方が美味しいし、それで1日4フランくらいは節約できます。あとはタダで飲める水を飲んだり、時々お茶を飲んだり。ハーブティーも持参します。

今日の支出:
なし

火曜日

普通の勤務日。家で淹れたコーヒーを持って、歩いて通勤して、朝ご飯はなしなので、今朝も支出ゼロ。昼休みにまた少しプールへ。昼ご飯はお弁当。

このまま支出はないかと思っていたけれど、もうすぐ会社を辞める同僚のプレゼント用に「最低金額」の5フランをカンパ。夜ご飯はまた家で。彼女は30フランくらい買い出しに使ったらしいけど、支払いは共同財布からだったので、収支には入れません。(私たちは共同財布を作っていて、毎月食費として500フランずつ支出しています)

今日の支出:
5フラン

水曜日

朝はまたまた支出ゼロ。お昼は家に帰って残り物で済ませました。夜はプールに行ったけれどやはり支出はなし。夕飯は家で自炊。

今日の支出:
なし

木曜日

スーパーのコープでかったお昼ご飯で9.45フランの支出。これはお昼ご飯だけじゃなくて、野菜チップスと、発売されたばかりで気になるプロテインチップス代も合わせた合計金額。

私は「チップス・ジャンキー」。週末に予定している登山も、何かチップス系がなければ絶対無理。チップスは軽くて運びやすいし、塩気も脂分もあって、まさに私が最高に好きな味で完璧。

夜は歩く気にならなかったのでバスで帰宅。短距離運賃で間に合う距離なので、半額カードで2.60フラン。1年に1度購入する半額カードは初回のみ185フランで、次の年から20フラン割引で165フラン払う。

家で夕食。その後また食料の調達へ。今度は近所の農家で、15.80フラン支出。

今日の支出:
27.85フラン

金曜日

今日は思いがけず仕事は休み。私の同居人の車にアラームが点いたので、私が修理に持っていくことに。結局、単なる「誤報」で終わったけれど、親切な修理のおじさんに20フラン「心づけ」を渡しました。

今日の支出:
20フラン

土曜日

お休みの今日は登山へ。なんてお金のかからない趣味でしょう(装備さえ持っていれば)。前日に美味しいパンを2つ自分で作って焼きました。材料は全部家にあったもので。

チップスはもう買ってあるし、あとは自作のパンと、彼女が前に買ってきたペースト、木曜に農家で買ったリンゴも一つ持って外へ。結局お金がかかったのは帰り道の電車賃、半額カードで4.80フランだけでした。

今日の支出:
4.80フラン

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このコンテンツが公開されたのは、 スイスの異なる業界で働く3人に、1週間家計簿をつけてもらった。これを見ればスイス人がどれだけ稼ぎ、どのように支出しているか、スイスで暮らしていない人もイメージしやすくなるだろう。第1回は介護サービスでチームリーダーを務める女性。彼女の手取りは月5600フラン(約63万5千円)だ。

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(独語からの翻訳・ムートゥ朋子)

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