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定年後は太陽が降り注ぐ海か、故郷か?



マヨルカ島は定年退職後の生活地として多くのスイス人に好まれている

マヨルカ島は定年退職後の生活地として多くのスイス人に好まれている

(Keystone)

イギリスのコンサルティング会社「エーオン」が行った調査では、多くのヨーロッパ人が定年退職後の生活をスペインといった気候が温暖な国で暮らすことを希望していることが明らかになった。

スイス人の53%は定年後も慣れ親しんだ母国で暮らすことを希望しているが、47%はラテンアメリカやオーストラリア、スペインなどに移住することを希望している。 

増え続ける定年退職者

 世界銀行の調査によれば、2010年末にはヨーロッパの人口は約5億5000万人に達するという。そのうち、65歳以上の人口は15%を占め、スイス国内のその割合は平均をやや上回って16%。また、2025年までに定年を迎える人口は全ヨーロッパで倍増することが予想されている。

 「エーオン ( Aon ) 」は、定年退職後にどの国で生活することを希望しているか、7500人のヨーロッパ人を対象に調査した。結果は国籍によってさまざまだった。

好まれる国はスペイン

 8月初旬に公開された調査結果では、多くのヨーロッパ人が定年後に暮らしたい国にスペインを挙げている。温暖な気候、シエスタ、スペイン料理などが国の魅力として映るようだ。また、最近南アフリカで開催されたサッカーW杯の勝利も同様に好印象を与えている。

 移住先を選択する際の主な理由に、温暖な気候や美しい自然、活発な国民性などが挙げられる。スペインの次に人気があったヨーロッパの国は2位のフランス、3位のイタリアだった。

 さらに、ヨーロッパ人にとって遠い国であるにもかかわらず、定年後の余生をアメリカ、オーストラリア、アフリカで過ごすことを考慮に入れている人たちが多くいることも明らかになった。

スイスファンの人たち

 調査は、定年後の生活地を10カ国から選択する方法が取られたが、その中でスイスの順位は7番目となった。
 
 「スイスは、高い生活水準、最高の医療制度、低い犯罪率などの点において評価され、好意的に捉えられています」
 とエーオンの担当者、オリバー・ラウランド氏は語る。これらは定年を迎えた人々にとって当然、魅力的なポイントになる。中でもフランス人が最もスイスに興味を抱いているとラウランド氏は説明する。

 結果は、母国に住み続けることを希望する人たち ( 右側データ参照 ) と、海外に移住することを希望する人たちに意見が分かれた。海外移住希望者の中で、移住先に最も多くスイスを選択した国民は、フランス人で7.4%だった。これにドイツ人 ( 5.7% )、スペイン人 ( 5.3% )、アイルランド人 ( 1.2% ) が続く。

スイス人は海外移住希望者が多い

 スイス人口の約16%の120万人が退職者だ。連邦統計局 ( BFS/OFS ) によると、退職者10人のうち8人が比較的裕福に生活していることが明らかになっている。そういった状況から、約半数のスイス人は定年後の生活を外国で送ることを希望している。

 しかし、53%のスイス人は母国の静かな環境と安全性を評価し、スイスにとどまることを考えている。では、残りの47%のスイス人はどの国を移住先として選択したのか。

 調査によると、定年後の移住先として好まれている国に、オーストラリア、イタリア、スペイン、ラテンアメリカ、フランス、アメリカなどが挙げられる。移住先を選ぶ上で気候は必ず重要なポイントになっている。

 今日、人口が高齢化し、定年退職者が外国へ移住する背景から、ヨーロッパは現在、転換期を迎えている可能性がある。エーオンは高齢化と退職者の外国移住現象を次のように結論付ける。
 「ヨーロッパの高齢化現象は時限爆弾を抱えているようなものだが、定年を迎えた人たちが一カ国に集中して移住することは、高齢化現象をさらに悪化させることになるだろう。また、スペインやフランス、スイスといった国の社会政策を新たに考え直す必要がでてくる。医療費がさらに圧迫されることも予め考慮しておくべきだろう」

アンドレア・オルネラス、swissinfo.ch  
( 翻訳、白崎泰子 ) 

人口統計と調査データ

今日、最も高齢化が進んでいる地域はヨーロッパ。世界で65歳以上の人口は7%だが、ヨーロッパでは2倍以上の15%、スイスにおいては16%に上る。スイス政府や国民は、高齢者が増加し続けると、年金制度などの社会システムが2020年以降、機能しなくなることを懸念している。
イギリスのコンサルティング会社「エーオン ( Aon ) 」は、スイス、ベルギー、デンマーク、フランス、ドイツ、アイルランド、オランダ、ノルウェー、スペイン、イギリスの10カ国を対象に定年退職後の移住希望先を調査した。移住先を選択する上で、気候が重要な鍵となった。
定年後も母国で暮らすことを希望する
スペイン人-86.5%
フランス人-81.1%
デンマーク人-73.6%
ノルウェー人-73.6%
スイス人-53%
アイルランド人-49%
ドイツ人-46%
イギリス人-42%
ヨーロッパの人口は5億5000万人。そのうち65歳以上の人口は8200万人。
スイスの人口は7700万人。そのうち定年に達している人口は120万人。

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