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UBS、5500人削減へ

サブプライムローン問題でリストラを余儀なくされるUBS Keystone

リストラの対象となるのは主に、巨額な損失を出した投資部門だ。同部門ではすでにこれまで1500人が削減されているが、今年末までにさらに2600人が減らされる予定だ。

最高経営責任者 ( CEO ) のマルセル・ローナー氏によると削減人数が多いのはアメリカとイギリスで、そのほとんどは解雇せざるを得ないという。スイスでは自然減を含め1500人が削減される見込みだ。

株価も下落

 UBSの社員数は全体でおよそ8万3800人。投資以外の部門で削減される2900人のうち、約半分はスイス国内で行われる。ローナー氏は、
「そのほとんどは自然減による。この割合は現在9%前後で、国内では毎年2500人から3000人が退職している」
 と説明する。

 さらに、
「昨年の雇用は約6000人だったが今年は1000人から2000人にとどまるだろう。事情によっては、解雇もやむをえない」
 と付け加える。

 今年第1四半期、UBSは115億フラン ( 約1兆1500億円 ) の赤字を計上した。銀行アナリストは昨年の44億フラン ( 約4400億円 ) に続き、今年も50億フラン ( 約5000億円 ) 以上の損失になると推測している。

 第1四半期の業績およびリストラを発表した6日、UBSの株価は5%近く下落した。業績は予想されていた範囲に収まっているが、資産管理部門の顧客が減少しており、このことがマイナス要因となった。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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