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政府、燃料税引き下げせず

欧州で、石油価格高騰に対する抗議行動が広がっている。スイスでは、ストやデモは起きていないが、運送業界らは石油燃料税の引き下げを要求していた。が、政府は、石油高騰のスイス経済への影響は少ないとし、減税要求を拒否した。

欧州で、石油価格高騰に対する抗議行動が広がっている。スイスでは、ストやデモは起きていないが、運送業界らは石油燃料税の引き下げを要求していた。が、政府は、石油高騰のスイス経済への影響は少ないとし、減税要求を拒否した。

13日アチリー・カサノヴァ内閣報道官は、スイスの石油供給には問題がなく、近い将来石油不足に陥る危険もないと明言した。そして、石油価格高騰は消費者にとって負担なことは認めるが、スイスのガソリンおよび灯油価格は、欧州最低だと指摘した。そして、燃料税を現行の59%から半減するようにという要求を却下した。

スイスのガソリンおよびディーゼル油価格は、ここ1年で20%上がった。暖房用の灯油は100%以上と、2倍以上にはね上がった。

運輸会社Road Haulage Associationのベアト・カイザー・スポークスマンは、ディーゼル油の値上がりによって、多くのスイスの運送会社は他国の運送会社との競争が厳しくなっていると訴え、政府の決定に失望感を示している。Road Haulage Associationは、燃料税引き下げ要求のための封鎖などは計画していないが、運転手らの間では緊張が高まっているという。カイザー氏は、政府が燃料税引き下げに踏み切らないならば、会社としては輸送費引き上げを余儀なくされる。最後には、消費者の負担になるのだと述べた。

カスパル・ヴィリガー経済相は、数日中に主な運送会社の代表らと話し合う予定だ。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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