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次期大統領にフィリガー蔵相

連邦議会は5日、来年度の大統領にカスパル・フィリガー蔵相(60)を選出した。

スイスの内閣は1959年以来、社会民主党、急進党、キリスト教民主党、人民党の4政党連立内閣で、国民議会(下院)・全州議会(上院)合同会議で7人の閣僚を選出する。大統領は閣僚の持ち回り制で任期は1年、特別な権限はない。7閣僚の配分は、こちらも59年以来、社会民主党2人、急進党2人、キリスト教民主党2人、人民党1人で定着している。4党のうち、社会民主党は左、キリスト教民主党は中道右派、急進党と人民党は右だ。

フィリガー蔵相は89年国防相として急進党から初入閣以来、95年以降は蔵相をつとめる閣僚最古参で、95年にも1度大統領に就任した。2003年の次期総選挙前に引退の予定で、2002年の大統領を花道に政界を去ることになりそうだ。フィリガー蔵相はその親しみやすいキャラクターと勤勉さ、寛容さで国民および議員の間でも幅広い人気がある。が、よくスイスの政治家の典型と評されるように、フィリガー氏の髪の色と好みのスーツの色と同じくらい「グレー」で、現実主義者だがカリスマ性に欠けるとの批判もある。タバコ・メーカーの一族に生まれ、70年代初めに政界入りするまでは実業家だった。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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