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農業および食品部門の完全自由化を目指す

ドリス・ロイタルト経済相 Keystone

スイスの物価高は周知の事実。現在、スイスは並行輸入を認めるなど、物価を欧州連合 ( EU ) の足並みにあわせようと懸命だ。

さらに、EUに向けて農業と食品の市場を完全に開放すれば、食品の小売価格は現在よりおよそ4分の1低くなると見込まれる。

メリットとデメリット

 ロイタルト経済相は、スイスの農業政策について話し合われたヨーロッパフォーラムで、農業および食品分野の対EU完全自由化を推し進めることを強調した。

 スイスは2007年半ば、すでにチーズ市場を完全自由化。砂糖価格もEU市場に歩調を揃えている。価格が下がれば農業や食品分野に国際競争力がつき、EU市場への輸出チャンスも上昇する。消費者にとっても食費が下がるのは嬉しいニュースに違いない。

 しかし、農家の収入をさらに減少させるわけにはいかない。そのため、ロイタルト経済相は数十億フラン ( 約数千億円 ) に上る助成金も覚悟しているという。

swissinfo、外電

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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