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チューリヒ州の第2の都市、ヴィンタートゥールで、開店を待つリドゥルの新しい店舗

(Keystone)

スイスの小売業界に再びドイツから新参入者が現れた。2005年の「アルディ」に次いで、「リドゥル」が激安ディスカウント商戦を展開する。

スイスの物価は過去4年間で、大幅に下がった。外国資本のディスカウントスーパーのアルディと「よりスイスに友好的な」リドゥル ( Lidl ) の競争で、さらに物価は下がると経済アナリストは予想する。

恩恵を受ける消費者

 リドゥルは3月19日、スイス進出の手始めとして13店舗を開店した。今後もその進出スピードを上げていく予定でいる。ザンクトガレン大学のマーケティング専門教授のトマス・ルドルフ氏は、テストの結果を示し、スイスの消費者はより多くの有名ブランドを置いているリドゥルをアルディ( Aldi ) より好むであろうと分析する。
「リドゥルは向こう6カ月間で、アルディがもたらした以上の影響をスイスの消費者に与えるだろう」
 とルドルフ氏は語った。

 スイスの小売大手のコープ ( Coop ) やミグロ ( Migros ) はアルディが参入した際、低価格の商品ラインを導入することでこれに対応した。ルドフル氏は、ドイツ資本の2社が価格競争を激しく行えば、スイスの消費者にとっては有利だと確信していると言う。
「価格競争が激しくなり、原材料の価格が上昇しなければ、向こう3年間で、商品価格は1割下がる」
 と見る。

 スイスの食品・飲料市場の7割を独占するコープとミグロは昨年、ともに好業績を発表した。ミグロは競争の激化について口をつぐむが、コープの広報担当者カール・ヴァイスコップ氏は「新参者に対する恐怖はない」と語る。
「アルディで経験したとおり、われわれの市場でのポジションは強化された。消費者が住んでいる場所の近くに1000店舗を持ち、低価格の商品から、高級志向、有機食品などを提供している。リドゥルとは違う」
 と言う。

 一方ルドルフ氏は、スイスの大手スーパーはより多くの消費者を得ようと、携帯電話サービスに参入するなどより良く意欲的な商品を打ち出してくるであろうと予測する。対策を講じない限り、今後5年間で2社の市場シェアーは5%縮小すると見られる。

ありがたい不況

 ディスカウントスーパーは、最近の不景気で消費者が節約をしようとする状況に恩恵を受けているという。不景気の中でも、安価な商品を輸入することで市場の規制緩和をもたらし、スイス市場に風穴を開けようとする企業が多く出現する可能性も高い。

 「不景気は貿易の規制緩和に一役買う可能性がある。5、6年長くとも10年間で、スイス市場は開放されるだろう。経済現状は、リドゥルがドイツから強力に進出する追い風になるものだ」
 また、こういったプロセスが進めば、例えばネスレのような大型メーカーがまず、いまだに保護政策に甘んじるスイスの農家より先に、圧力を感じるであろうとルドルフ氏は予測する。

swissinfo、マシュー・アレン 佐藤夕美 ( さとう ゆうみ ) 訳

スイスの小売業界

ドイツのディスカウンター、リドゥル ( Lidl ) が、同じくドイツ系のアルディ( Aldi ) 、スイスの大手コープ ( Coop ) 、ミグロ ( Migros ) 、スイスのディスカウンターデンナー ( Denner ) ( ミグロ傘下 ) の競争がすでに激化しているスイス市場に参入した。各社とも今後の計画については、口が堅いものの、リドゥルは、まず今年中に13店舗をドイツ語圏で展開し、62店舗まで拡大する予定でいる。
コープとミグロは小売市場の3分の1を占め、食料・飲料水に限ると7割を占めている。
アルディは2005年10月にスイスに進出。2008年末までで80店舗を構えるまでになったが、市場シェアーは1%にとどまる。
ドイツ資本のアルディとリドゥルの2社でスイスには今後、合計220店舗が営業されるもようで、市場シェアーは5% にまで拡大されるとクレディ・スイス ( Credit Suisse ) は分析している。
ドイツ資本の参入により、スイスの小売業界の再編成も進んだ。2007年にはミグロはディスカウンターのデンナーを買収。コープはフランス系小売店のカレフール ( Carrefour ) の店舗を引き継ぐ。家電のフスト ( Fust ) も買収した。

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