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ドイツとの租税条約へ向けて

スイスのハンス・ルドフル・メルツ財務相とドイツのペール・シュタインブルック財務相がやっと笑顔で肩を並べる

(Keystone)

6月23日に開催された経済開発協力機構 ( OECD ) の租税回避地を協議する特別会合の前日の夕食会で、スイス・ドイツ両国の財務相は、租税条約の見直しを行うことで合意した。

世界的に、租税回避地 ( タックスヘイブン ) の見直しの動きがある中で、OECDが4月に発表した「グレーリスト」にスイスが掲載され、何らかの対応を迫られていた。メルツ財務相 ( 今年は大統領も兼任 ) は、今回のスイスの歩み寄りに、ドイツからの相応の対応を願っていると発言した。

スイスの歩み寄りと要求

 メルツ財務相はシュタインブルック独財務相に対し、今後スイスは租税回避地に触れた国際税務基準であるOECDの第26条に従うことを明言した。第26条には、課税逃れに関しての各国当局の協力が定められている。さらにメルツ財務相は、OECDの「グレーリスト」の見直しについて、すべての国が同じ条件であるべきだと要求した。スイスはすでに日本やアメリカとの租税条約の交渉を始めているが、今年末までには最低12カ国と交渉を行い、スイスがグレーリストから外されるために動いている。

 スイス財務省によるとメルツ財務相は、ドイツに対しても相応の対応を望んでいると強調した。これは特に、ドイツに対しスイスの金融機関のドイツでの営業活動に支障をきたさないようにという要求だ。

 また、スイスとEUとの間に現在交わされている租税条約について、スイスは改正のための議論をする用意があるともことも表明した。一方、スイス政府は、自動的な情報の交換については、これまでどおり否定的姿勢を続けている。

swissinfo.ch、外電

納税回避問題におけるスイスと開発途上国

非政府組織 ( NGO )「ベルン宣言 ( EvB )」によると、スイスは税金の申告漏れなど単に税金を払わない「納税回避」と、納税を故意にごまかす「脱税詐欺行為」を区別していることから、他国の脱税を助長しているという。
スイスでは納税回避は違法ではないため、脱税者はスイスでは安全であるとベルン宣言は批判している。
ベルン宣言は、途上国はスイスでの課税逃れにより54億フランから220億フラン ( 約4845億円から2兆円 ) の損失があると算出している。プレスリリースには「スイスの開発援助金12億6000万フラン ( 1130億円 ) の4倍にあたる」と書かれている。
パキスタン、ペルー、南アの税損失額はスイスの開発援助額と同額、インドではそれ以上となるという。
一方、スイスがOECDの国際税務基準に従っても、スイスとの課税条約が結ばれていない途上国にとっては何の利益ももたらさないという。そのため、ベルン宣言は、自動的な情報交換が必要だと主張している。

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