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バーゼル時計貴金属フェア

バーゼル時計貴金属フェア・ロレックスのブース。 Keystone

世界最大の時計と貴金属の見本市、バーゼル時計貴金属フェアが開催されている。米同時多発テロ以降の消費者心理の冷え込みが懸念される中で30周年を迎えた今年のフェアは、出展者は出展者は30ヶ国2195で昨年の5%減となったが規模は過去最大だ。毎年会期中には8万人が訪れる。

世界の高級品・贅沢品市場の現在の売上高は推定660億ドルといわれ、時計と貴金属品がうち30%、約200億ドルを占める。昨年9月の米同時多発テロ以降消費者心理は冷え込んだというものの、時計・貴金属業界は楽観ムードいっぱいだ。今年で30回目を迎えたバーゼルの時計貴金属フェアには、一部の例外を除き世界中の有名ブランドが出展し、業界関係者にコレクションを披露する。出展者らは、1週間のブースのために1000万スイスフランをかけるという。

2001年のスイス時計市場の輸出総額は106億5000万スイスフランで、総売上高は3.7%増と過去最高を記録した。テロ事件後の2001年最終四半期(10月から12月)は、消費者のライフスタイルの見直しが進み高級品や贅沢品の消費が落ち込んだが、その中でも時計・貴金属の分野の健闘は顕著で、今年に入ってからは市場は再び上向きになっていると、フェア関係者らはいう。

出展者は昨年より5%減った今年のフェアだが、会場面積は過去最大の95、157�Fで、バーゼル・メッセ会場の最大キャパシティーまで拡大された。会場が拡大された背景には、ファッションブランドの時計・宝飾・貴金属業界への進出、および時計メーカーの宝飾品部門への参入など多様化が進んだことが上げられる。

4月9日には、時計・貴金属業界が直面する様々な問題を討論するフォーラムが企画されており、マイケル・ハウレー・マサチューセッツ工科大学(MIT)メデイア・ラボ教授、メガトレンズの著者ジョン・ナイスビット氏らが出席する。

バーゼル時計貴金属フェアは4月4日から11日まで。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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