シェンゲン地域が拡大

新たに協定に加盟したのは、エストニア、ラトヴィア、リトアニア、ポーランド、スロバキア、ハンガリー、スロヴェニア、チェコ、マルタの9カ国。これでシェンゲン加盟国は24カ国になった。
陸路と海路は即時に、また空路では2008年3月30日から出入国審査が免除される。
4000キロメートルの「外壁」
2007年12月21日は、冷戦の最後の遺産である「鉄の壁」が崩れた歴史的な日といえるだろう。東欧や中央ヨーロッパに住む何百万人もの人々は、これから国境の出入国審査を受けることなく自由に西側との往来ができるようになる。
新たにシェンゲン地域の「外壁」となる東欧諸国は、これまでにシェンゲン地域以外の国に接する国境警備の拡充やコンピュータシステム、領事館の設置準備などを整えてきた。欧州連盟 ( EU ) 欧州委員会によると、これらの国には過去3年間でおよそ16億フラン ( 約1569億円 ) が準備金として与えられた。これからさらに、警察の協力や査証発給の統一化、データの保護などが推進される。
スイスの加盟
EUとの話し合いの中では、スイスの加盟は2008年11月と決められている。EUがスイスとの協定を批准するためには、加盟各国の議会の承認を得なければならない。しかし、ギリシャやチェコ、ベルギーでまだ承認が得られていないため、スイスの加盟は予定より遅れる見込みだ。
加盟が実現すると、スイスは「境界警備資金」を拠出しなければならない。連邦内閣は2006年の欧州報告書で、その金額を年間1300万フラン ( 約13億円 ) と査定している。
swissinfo、外電


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