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女性の社会参加度 まだまだの日本とスイス

スイスは男女平等からほど遠い点で日本と同じ Keystone

世界の政・財界人が集まる「ダボス会議」を主催している世界経済フォーラム(WEF)は世界58カ国の「男女格差指数」を順位付けした調査を発表した。最も男女格差が少ない国に輝いたのは北欧諸国で、スウェーデンが1位、日本は38位に留まり、スイスも34位と低かった。

このコンテンツは 2005/05/16 13:12

報告書の筆者の一人、サーディア・ザヒーデ氏は「日本の足を引っ張っているのは女性の政治参加度と雇用機会の均等だ」と語り、改良には「政治が変えるしかない」と明言する。

調査は国際機関のデータやWEF独自の聞き取り調査をもとに行われた。女性の“社会への参過度”を測るには国連女性基金(UNIFEM)が基準にする1)女性の経済参加、2)雇用の均等、3)政治参加、4)教育の均等、5)医療健康ケアへのアクセスの5つの点でそれぞれ得点を出し、平均した数字が「男女格差指数」となる。

調査はOECD国30カ国と28の新興国が対象だが、アラブ諸国はヨルダンとエジプトのみだった。

トップは北欧

1位に輝いたのはスウェーデン。それでも、完全に平等な男女社会を7点満点とするとスウェーデンは5.53点だった。次いでノルウェー、アイスランド、デンマーク、フィンランドと社会福祉が充実している北欧諸国がトップを占めた。日本(38位)とスイス(34位)はコロンビア(30位)、ロシア(31位)、中国(33位)の後にくるランキングだった。

日本を見ると…

38位と先進国ではひどい結果となった日本だが、何がいけないのか?ザヒーデ氏は「日本の医療健康ケア(3位)はティーンエイジャーの出産率が低いのが良い成績になった」といい、「教育の均等(26位)も他の先進諸国に比べて低い」と分析する。これは特に女性の大学への進学率が低いからだ(男性1人に対して女性0.86人)。スウェーデンなどでは男性1人に対して女性1.54人と女性のほうが多く大学に通う傾向にある。

中国では女性の経済参加(9位)が進んでいるが、日本女性の経済参加(33位)が低いのは、若い女性の失業率が男性に比べて2倍にも達するからだ。収入面でも大きな差があり、比率で言えば男性が1ドルの時給とすれば同じ職で女性は46セントだ。

日本でひどいのは雇用の均等(52位)だ。ザヒーデ氏はこれを「民間企業における女性の就業率が低いことと、産休手当てが60%の人にしか支払われていないこと」に起因するという。

最悪のスコアを獲得した政治参加(54位)だが、閣僚級の女性の政治家は5.7%で、国会議員などでは9.9%だ。58カ国を平均しても国会議員の女性の割合は18.4%で日本の2倍だ。日本女性の政治参加について今後、思い切った政策がない限り変化は見られないかもしれない。

スイスもいまひとつ

スイスは医療健康ケア(7位)と女性の政治参加(17位)が良かったが、特に教育の均等(49位)、経済参加(43位)と雇用の均等(42位)が障害となっている。ザヒーデ氏はスイスの教育については「大学に行くのは男性4人に対して女性3人」といい、「雇用の均等を下げるのは58カ国中、産休がもっとも短い国だったことが原因」であるとしている。

スイスの連邦男女平等局のパトリシア・シュルツ氏は「スイス女性はパートタイムで働いている人が多い(10人中フルタイムは3人だけ)のは保育所などの公共サービスが充実していないから」(19日付ル・タン紙)といい、パートタイムが昇進などに影響していると見ている。また、同紙はスイスでは伝統的に男が一家の大黒柱という風習が残っていると分析している。


swissinfo 屋山明乃(ややまあけの)

補足情報

世界経済フォーラム(WEF、本部ジュネーブ)による男女格差ランキングによると、完全な男女平等社会=7点満点に最も近いのは…

1.スウェーデン (5.53点)
2.ノルウェー
3.アイスランド
4.デンマーク
5.フィンランド(5.19点)
6.ニュージーランド
7.カナダ
8.英国 (4.75点)
9.ドイツ
10.オーストラリア
13.フランス
17.米国 (4.40点)
31.ロシア
33.中国 (4.01点)
34.スイス (3.97点)
38.日本 (3.75点)
45.イタリア
50.ギリシア
54.韓国 (3.18)
58.エジプト(最下位2.38点)

- 欧州諸国で格差が大きいのはスイス、イタリア、ギリシアだ。

- 米国は短い産休や産休手当ての少なさ、公共の託児所の不足などが問題となって雇用の均等(46位)が下がった。また、医療健康ケアー(42位)が低い要因としてティーンの出産率の高さがある。

- 7カ国のイスラム諸国では、バングラデシュ(39位)、マレーシア(40位)がインドネシア(46位)、ヨルダン(55位)、パキスタン(56位)、トルコ(57位)やエジプト(58位)を上回った。

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