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情報サミット準備会合 先進国と途上国対立

情報サミットを主催する国際電気通信連合(ITU)の内海義雄事務総局長が会見で経過報告を。 Keystone

インターネットの発展に伴う新しい情報社会のあり方を探る、国連の「世界情報社会サミット」(12月10日から12日、ジュネーブ)で採択を目指す「宣言」と「行動計画」が合意に至らず、臨時準備会合が14日、深夜に終了した。

このコンテンツは 2003/11/18 17:37

途上国と先進国が対立する問題では第3回準備会合以来、依然として前進が見られず、サミット本番の直前に最終準備会合(12月5日、6日)を設けて継続を協議することが決まった。

サミットの目的

情報社会サミットの狙いは当初、世界中の住人がインターネット革命を享受し、途上国の発展の武器となるようにと始まったが、これに加え、インターネットセキュリティーやネット犯罪にどう対応するかなど情報社会の多様な側面も話し合われる。また、情報格差(デジタル・デバイド)を解消する具体的なプランなども議題となる。

臨時準備会合の対立点

ITUは17日、会見で「行動プランの90%、宣言の75%と本質的な点でほぼ合意」と発表した。未だに合意が得られないのは(1)セキュリティー問題、(2)インターネットの国際管理体制、(3)途上国のITC発展を支援する「デジタル連帯基金」の設置の是非、(4)マスコミの役割、(5)表現の自由についてである。スイス連邦情報局長のマルク・フューラ氏の「支援金を要求しながらメディアの表現の自由を保障しないなどといった非現実的な国もある」といったコメントに現れているように途上国と先進国の対立が依然として存在する。

相容れない主張

民間主導で発展したインターネットの規制に乗り気でない先進国に、国家主導で先進技術を取り入れながらも情報はコントロールしたいといった中国などの国が協議を難航させている。国際管理体制(“インターネット・ガバナンス”)ではこれまで通り、米国にある民間法人「ICANN」(インターネットの国際調整管理機関)など民間ベースであるべきとする日米欧と、これに反してあくまでも「政府間組織」(ITUなど)に委ねるべきだとする中国、ブラジルなどの途上国が対立している。

内海氏は「大丈夫だろう」

ITU事務総局長の内海氏は会見で「国際管理体制に関しては技術的な具体案ではなく、二つの哲学のうちどういう道を選ぶかを首脳どうしが話し合うことになる」と語り、「基金創設の是非以外、他の点では大きな見解の違いがあるというわけではなく、サミットまでには決まるだろう」と楽観的な見方をしている。ITU関係者はスイス政府が力を入れて、最終準備会合前に非公式会合を行うためなんとかなると見ている。

新しいサミット

情報技術(IT)に関する世界サミットが行われるのは初めてで世界135カ国、60カ国が閣僚レベルの参加予定。国連サミットを初めてホストするスイスは大きく力を入れており、1年前から1500万フラン(約12億円)の予算を用意している。日本からは麻生総務大臣が出席予定。スイスの提案によって、今までのサミットとは違って、市民団体が準備会合の段階で採択される行動計画の草案作りに積極的に参加できるようになった。


スイス国際放送、 屋山明乃(ややまあけの)

補足情報

<世界情報サミット>

-会期は12月10日から12日、ジュネーブにて国連とITUが主催、スイスがホスト。

-情報技術ITに関する世界サミットが行われるのは初めて。

-世界135カ国、60カ国の閣僚レベルの参加が予定されている。

-日本からは麻生総務大臣が出席予定。

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