Navigation

欧州課税案に揺れるスイスのファッション基地

世界中に最新のデザイナーグッズを輸出する南スイス・ティチーノ Keystone

先月、突然浮上したEUの新たな課税提案が、南スイスのファッション業界に波紋を広げている。

このコンテンツは 2004/03/17 17:57

欧州連合(EU)に比べ低い法人税と人件費を武器に、有名ブランドのグッチやベルサーチなどを誘致し、ファッション基地として成長してきたティチーノ州。だがこれらの企業がより有利な税制条件を求めてスイスから撤退する可能性もでてきた。

欧州課税提案

スイスはEUに加盟していないものの、1972年にEUと自由貿易協定(FTA)を結んで以来、一度輸入した製品をEUへ再輸出する場合も加盟国と同じように無課税で取引している。

これに対しEUは先月、加盟国でないスイスが欧州域内へ再輸出する場合は、新たに12%の関税をかけるという方針を固めた。当初は3月1日からの施行を予定していたが、スイス政府の反発で3カ月先送りとなっている。

有利な税制条件を求めて

伊ブランド「べルサーチ」の製品を取扱う地元の企業は、EUの新課税が導入されれば、年間400万スイスフラン(約3億円)の税負担になると試算する。

今回の新課税問題について、地元の商工会議所・カンポノボ所長は、「いままで築き上げた職場や投資がオジャンになってしまう」と嘆く。さらにいい税制条件を求めて、州内に拠点をもつ企業が撤退してしまうことを心配しているためだ。

EUの新課税提案は欧州の経済全体にも打撃を与えると、同所長は指摘する。「仮にファッション関係の企業が新課税を嫌ってスイスから撤退しても、欧州に拠点を設けるとは考えにくい。税金がより軽いところに流れるだけだ」。


スイス国際放送 ジェィコブ・グレバー(ルガノ市) 安達聡子意訳

キーワード

1972年 スイス、EUと自由貿易協定を結ぶ。
1992年 スイス国民投票で欧州経済共同体(EEA)への加盟を否決。
2002年 スイス−EU包括協定発行(第1協定)
現在、スイス−EU第2協定を交渉中

End of insertion

このストーリーで紹介した記事

この記事は、旧サイトから新サイトに自動的に転送されました。表示にエラーが生じた場合は、community-feedback@swissinfo.chに連絡してください。何卒ご理解とご協力のほどよろしくお願いします

共有する

この記事にコメントする

SWIアカウントをお持ちの方は、当社のウェブサイトにコメントを投稿することができます。

ログインするか、ここで登録してください。