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皮が足りない

セルヴェラをグリルで味わうことができるのは今年の夏までか?

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スイスドイツ語圏のソーセージの代表はセルヴェラ ( Cerverat ) 。焼いても良し、生でも良し。街のスタンドでも手軽に買え、ちょっとした機会にかぶりつく人が多い。

このセルヴェラの皮はほとんどがブラジル産の牛の腸だが、欧州共同体 ( EU ) の輸入規制により、セルヴェラの生産が危機にある。

 セルヴェラの年間国内消費量は1億本。1人が毎年14本食べていることになる。食べ方はさまざまで、輪切りにして生で食べたり、キャンプファイヤーの直火にかざして焼いたり、バーベキューでグリルにするのが「とてもスイス的」

ブラジルからの輸入規制

 セルヴェラの原材料は伝統的には豚肉だが、牛肉などを使う場合もある。皮は牛の腸。年間に必要な腸の長さは1500万〜2000万メートルにも上る。その8割がブラジルからの輸入だ。

 欧州連合 ( EU ) は狂牛病 ( BSE ) を懸念し2006年4月1日から、ブラジルからの牛の腸の輸入を禁止した。いまになってセルヴェラ製造に大きな影響を及ぼすとは、セルヴェラ好きのスイス人の誰が想像しただろうか。EUの方針に追従するスイスでも、ブラジルからの牛の腸の輸入は禁止。現在のストックは9月までで尽きることがこのほど、明らかになったのである。

皮は皮だが…

 腸は腸でも、豚と牛では違うのが問題。見た目は違わないし、太さも変わりないが、豚の腸だと皮がむきにくい。代替品として人工腸が考えられるが、グリルには適さない上、コスト高。しかも、供給が需要に追いつかない現状となっているという。

 スイス精肉専門協会は連邦家畜局 ( BVET/OVF ) を通しEUに対して、ブラジルからの牛の腸の輸入を即急に解禁するよう要請している。セルヴェラは「スイス国の文化」と協会は訴えているが、お役所仕事はのんびりしているのが常。ブラジル産がなくなれば、アルゼンチンやウルグアイからの希少な牛の腸に頼るしかないという。
 
 スイス人が夏の楽しみとしてよくするバーベキューは、今年はまずは安泰。秋からも今のところ、楽しみがまったくなくなることはなさそうではある。

swissinfo、エティエン・シュトレーベル 佐藤夕美 ( さとう ゆうみ ) 意訳


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