ボランティアの救急隊員・ルガーノ緑十字
ルガーノ緑十字(Croce Verde)は救急活動や低価格の歯科治療、応急処置講習などを手がける非営利団体だ。その活動を多くのボランティアが支えている。
緑十字外部リンクがスイス南部・ティチーノ州に発足してから今年で109年になる。当初は完全にボランティアに頼っていたが、1989年以降はもう少し職業的になっている。現在はルガーノだけで110人のボランティアに加え、95人の職員がいる。ボランティアたちは空き時間を使って、病院に行く前の応急措置を無料で行う。こうした取り組みはスイスでも稀で、応急措置にボランティアの手を借りている州は他にはない。
最低250時間はボランティアに従事
緑十字で活動するボランティアのモチベーションは何か?目の前の困っている人を放っておけないから、緊急の場面に出くわすとアドレナリンが分泌されるから。患者やその家族との間に生まれる人間関係、どんな役割が求められるか分からない高揚感、チームの一員であるという実感、自分の生きる意味…理由は実にさまざまだ。
2017年9月、約90人の男女が自主的に緑十字に加入を申し出た。うち15人が選出され、講習を300時間受けた後、筆記・実技試験に当たった。試験に合格すれば、晴れて救急医療チームの一員だ。それは多大な時間の投資に他ならない。ボランティアは最低でも年250時間を活動に当てなければならず、さらに20時間の追加講習がある。
(英語からの翻訳・ムートゥ朋子)
(英語からの翻訳・ムートゥ朋子)
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