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グローバルメニュー

「美味しいチューリヒ」 食のトレンド



日本のテレビ番組でも紹介された、行列のできる焼きソーセージ屋さんの「ブラートヴルスト」

日本のテレビ番組でも紹介された、行列のできる焼きソーセージ屋さんの「ブラートヴルスト」

(swissinfo.ch)

近年スイスの各街では、過去にはなかった新しいタイプのレストランなどが次々と出店している。ずっと変わらなかったチューリヒの町並みにも、新旧交代とも思える変化が見受けられ、時代の流れと共に新しい風が吹きつつある。

 スイスで「食」についてイメージしてみるとすれば、みなさまの脳裏にまず真っ先に思い描かれるのは、チーズを使った料理であるのかもしれない。この国の人々はチーズ料理を好んで食するし、スイス人が年間一人当たりで消費するチーズの量は平均で10キロを越えるのだそうだから、彼らが群を抜いたチーズ好きである事は間違いない。とはいえ、スイス各地にはその他にも地方独特の料理が存在する。今回は自分の住むチューリヒ州の食文化を例に挙げ、郷土料理に加え、ここ数年のチューリヒの食のトレンドについて少しご紹介してみようと思う。

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 スイスには地域により4つの異なる公用語(ドイツ語/フランス語/イタリア語/ロマンシュ語)があり、私の住むチューリヒ州はドイツ語圏である。

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 チューリヒの街を歩くと、街のあちらこちらで目にするのが焼きソーセージの看板。ドイツ語で「ブラートヴルスト」と呼ばれ、人々に親しまれている焼きソーセージは特にドイツ語圏の街で人気のファストフードである。街のスナック・スタンドや、レストランでも定番メニューであるのだが、お祭りやイベントなどが開催される際には、人気のラクレット(チーズ料理)と共に必ず焼きソーセージのスタンドが出店される。スイスの焼きソーセージを画像で日本のみなさまにお見せする機会があると、「美味しそうだけれど、少々焦げ過ぎですね…」とのお言葉をよくいただくのだが、実はこれ、決して焼き過ぎで焦げている訳ではなく、この“コゲコゲ”がスイスのスタイル。お天気のよい暖かい日には、湖畔や川べりに腰掛け、太陽の光を浴びながら、焼きソーセージをほおばるのがチューリヒ子たちの定番。ソーセージには一片のパンが添えられる。

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 いろんなタイプのソーセージがあり、写真の白いものは仔牛肉のソーセージ。

 ファストフードと言えば、今特に若い世代を中心に人気急上昇中なのが、「SUSHI」だ。こちらは我々が慣れ親しむ日本の「お寿司」とはイメージも味も少々異なるため、あえて「SUSHI」と表記する。チューリヒには日本人の経営するお寿司屋さんや、日本食レストランでお寿司を提供して下さるお店もあり、和食通のスイス人たちには人気なのだが、チューリヒの目抜き通りであるバーンホフシュトラッセに近年出店したテイクアウトがメインのSUSHIのお店はいつ通りかかってみても、地元の若者たちで賑わっている。

 こうした新しい食べ物が登場する一方で、スイスの伝統的な料理への人気も根強い。スイスの伝統料理と言えば、「チーズ・フォンデュ」や「ラクレット」等がまず連想されるのだが、チューリヒの郷土料理で代表的なのが、「ツーリッヒャー・ゲシュネッツェルテス」。これは細めに切った仔牛肉とマッシュルームなどを、こってりとした濃厚クリームソースで煮込んだもので、付け添えのローシュティ(=スイス風ポテトの付け合せ)と共にいただく。

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 チューリヒの街で、郷土料理の味と共に古き時代の雰囲気を味わえるレストランが、「ツォイクハウスケラー(Restaurant Zeughauskeller)」だ。ここはかつて武器庫(兵器庫)として利用されていた500年前からある歴史ある建物を改造し、現在ではレストランとして営業されている。レストラン内部には実際に使用されていた武器や銃器などもインテリアとして展示され、ガイドブックにも掲載される観光名所の一つとも言える存在なのだが、実は旅行客ばかりではなく地元の人々にも愛され、伝統料理も美味しいと評判のお店で、日本語メニューがあるのもまた魅力。

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 数百年前からある建物で郷土料理を味わうのもいいが、見逃がせないのが新しいスタイルのいわゆるグルメレストランの数々。ミシュランと共に影響力が強いと呼び声の高い有名ガイドブック「ゴー・ミヨ Gault Millau」(ドイツ語圏で発刊)にてハイスコアのレストランも軒を連ねるチューリヒの街。そんな中でおしゃれな地元の人々の間で注目をされているお店の一つがミシュラン一つ星を獲得しているレストラン「ザイン(sein)」だ。中央駅から近く便利な立地にあるこの場所は、モダンでありながらも温もりのある、心地のよい空間。

 このトレンディなレストランでシェフとしてご活躍をされているのは日本人のKenさん。彼の創作するこだわりの食材を活かした美しい料理の数々は、店を訪れるスイスの人々の舌を魅了している。

 「古きよき」を重んじる地域も多いスイスで、伝統を残しつつも変化し続けているチューリヒの食文化。この10年先には一体どんな進化を遂げ、スイスの人々はどんなものを食しているのか?近い将来の「美味しいチューリヒ」の食の変遷がまた、興味深いところでもある。

スミス 香

プロフィール:スミス 香

福岡生まれの福岡育ち。都内の大学へ進学、その後就職し、以降は東京で過ごす。スイス在住10年。現在はドイツ語圏のチューリヒ州で、日本文化をこよなく愛する英国人の夫と二人暮らし。日本・スイス・英国と3つの文化に囲まれながら、スイスでの生活は現在でもカルチャーショックを感じる日々。趣味は野球観戦、旅行、食べ歩き、美味しいワインを楽しむ事。自身では2009年より、美しいスイスの自然と季節の移り変わり、人々の生活風景を綴る、ブログ「スイスの街角から」をチューリヒ湖畔より毎日更新中。

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