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再生可能エネルギー発電量ランキング、スイスは下位

スイスでは風力発電は他の欧州諸国と比べあまり普及していない Keystone

福島の原発事故を受けて再生可能エネルギーの利用を積極的に進めているスイスだが、太陽光および風力による発電量が国民1人当たり170キロワット時と欧州平均を下回っていることが、17日に発表されたNPOの調査で明らかになった。170キロワット時は1年間に冷蔵庫1台を冷やすのに必要な電力量に相当する。

 NPO「スイスエネルギー基金」は、スイスを含めた欧州29カ国の再生可能エネルギーによる発電量ランキングを発表。スイスは25位だった。

 国民1人当たりの風力または太陽光による発電量でスイスよりも下位にランキングしたのは、スロベニア、スロバキア、ハンガリー、ラトビアの4カ国。上位はデンマーク(国民1人当たり2619キロワット時)、スウェーデン(同1704キロワット時)、ドイツ(同1556キロワット時)だった。

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 欧州各国と比べ再生可能エネルギーの発電量が少ないスイスだが、過去5年間で国民1人当たりの太陽光の発電量は15倍に、風力の発電量は3倍に増えている。

 スイスエネルギー基金によると、スイスが下位につけた理由に投資の不足が挙げられる。

 「太陽光や風力を適切に促進するための資金が足りない」と同基金のプロジェクトマネージャー、ミリアム・プランツァー氏は指摘する。

 スイスは再生可能エネルギーの普及を促進するために、生産コストと市場価格の差額を埋め合わせる「固定価格買い取り制度」を導入している。プランツァー氏によれば、同制度の利用を申請しているプロジェクト3万7千件が実現すれば、スイスのランキングは12位に上昇するという。

 スイスでは水力発電が国内の総発電量の6割を占めているため、今回の調査に水力発電が含まれていれば、スイスの順位はさらに上がった可能性がある。だが、水力発電はあえて対象外にしたとプランツァー氏は言う。

 「今後、実際に発電量を増やせる見込みがあるのは太陽光および風力だ。推計によれば、スイスの水力発電は5%程度にしか拡大できない」(プランツァー氏)

(英語からの翻訳&編集・鹿島田芙美)

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