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ティチーノ料理を楽しむなら「Grotto(グロット)」がおすすめ!

昔ながらのティチーノの特徴的な石造りの家々

(swissinfo.ch)

前回は、スイスで唯一、州全体でイタリア語を公用語として使用するティチーノ州と私の住むルガーノという街をご紹介しましたが、今回は、ティチーノ州ではいったいどのような料理が食されているのか、その気になる「食文化」に触れてみたいと思います。

 きっと多くの方が、「ティチーノ州ではイタリア語を話すのだからやっぱり食事だってピッツァやパスタなど、イタリア料理中心なのでは?」と思っているのではないでしょうか。まさにその通りです。スイスは、まわりをフランス、ドイツ、オーストリア、そしてイタリアに囲まれているため、それぞれの国の言語だけでなく、各国のさまざまな文化や伝統の影響を受けています。そのため、フランス語圏ではフランス料理、ドイツ語圏ではドイツ料理やオーストリア料理、そしてイタリア語圏ではイタリア料理が多くみられ、各国の食文化の影響を受けつつ育まれた、その土地独特の郷土料理も楽しむ事が出来ます。

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 ティチーノ州には、別荘族や観光客が多く訪れるリゾート地という事もあり、ハイクラスで洗練されたグルメレストランも多くありますが、まだまだ昔ながらスイスの田舎町らしさを残した食堂も数多く残っています。そんな雰囲気を楽しみながらティチーノ料理を味わうには、やはりティチーノ特有の「Grotto(グロット)」が一番です。

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 イタリア語の「Grotto(グロット)」はもともと、小さな洞窟(ほら穴)や岩壁という意味なのですが、石を積み上げて造った家が特徴的なティチーノ州では、地域的に自家製のワインやサラミ、そしてチーズなどを貯蔵しておくために岩の穴蔵や石で建てた石蔵を使っていたということから、「ワインセラー」または、「貯蔵庫」という意味でも使われるようになりました。その昔グロットを所有する家庭の多くは農家の家で、訪れる人々に自慢の自家製ワインやチーズ、そしてサラミなどをグロットから取り出してテイスティングの意味も込めて振る舞っていたのです。その家庭の味の素晴らしさや雰囲気が口コミで広まり、いつしかプライベートの空間だったものが、現在のパブリックのレストランスタイルへと発展していったという事です。

 気楽で気取らない雰囲気を残したままのグロットでは、まるで誰かの家にいるような温かい雰囲気を味わいながらティチーノの郷土料理を楽しむ事が出来ます。

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 ティチーノ州には、オールシーズンを通してそれぞれの季節に合った郷土料理を楽しめるグロットもありますが、夏期しか営業していないところもあります。秋冬の季節料理としてイノシシ、野うさぎ、そして鹿などの獣肉の煮込み料理が挙げられますが、その煮込みと一緒に主食としてとうもろこしの粉を練って作ったポレンタ(Polenta)が添えられます。秋には、他に栗やフンギ(キノコ類)料理も多くみられ、特にポルチーニは、日本の松茸を思わせる高級で香り高いキノコとして有名です。リゾットやパスタはもちろん、他のキノコと一緒に煮込みにしてポレンタと合わせて食べても美味しいです。冬場に暖炉の火を見ながら食べる獣料理もいいですが、グロットの醍醐味は、やはりこれからの季節を楽しむ事です。夏場に屋外で食べる地元料理は本当に最高です!屋外にはティチーノを代表するみかげ石で造られたテーブルと長椅子が並んでいます。グロットは町外れの丘の上や小さな森の付近など、自然あふれる場所に建っている事が多いので、屋外では心地よい風を受けながら、そして太陽の光を思う存分浴びながら自然の雰囲気も食事と一緒に楽しむ事ができます。ハイキングの途中でふらっと立ち寄る事も出来るグロットもあるので、歩き疲れたら是非近くにあるグロットで一息ついてみてください。

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 夏場の代表的な料理は、ヤギ乳のフレッシュチーズ(Formaggino)に自家製サラミ。チーズにはオリーブオイルとワインビネガー、そして塩・こしょうをかけます。スライスされたハムやサラミの盛り合わせも最高ですが、1本まるごとの自家製サラミを自分たちでスライスしてパンと一緒にいただのもなかなか粋なものです。チーズとサラミときたら次に来るのは、ティチーノ特産のメルローワインとガッゾーザ(レモンやオレンジ味のサイダーのような物)。

 ティチーノ産のワインは殆どがメルローで、その昔フランスのボルドー地方からやって来たメルローの苗木がティチーノの土地にうまく適合し、今では赤だけでなく、同じぶどうで白やロゼも造っている程ティチーノワインとしてメルローが定着しました。

 グロットでは、そのワインをワイングラスではなく陶器で出来たボッカリーノ(Boccalino)と呼ばれる茶碗で頂くのがティチーノ流!グロットへ行ったらボッカリーノを片手にイタリア語で「サルーテ!(乾杯)」と言いながら地ワインとティチーノ料理を楽しんでください!

リッソーネ光子

プロフィール:リッソーネ光子(光子と書いて(かねこ)と読む)

マリンスポーツ界でアスリートやレポーターとして世界中を飛び回り、1998年にロケで訪れたイタリアに魅せられそのままミラノに移住。その後、縁がありスイスイタリア語圏のルガーノへ移り住んで11年。社会人としてルガーノ大学を卒業後、同大学の大学院でメディアマネージメントを専攻。現在、イタリア語の通訳・翻訳者としてメディアやスポーツ業界の他、多方面で活躍中。

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