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初夏の楽しみ、摘みたてフルーツとビルヒャー・ミューズリー

母と二人で摘んだブルーベリーは二キロ。でも、あっという間に食べてしまいました。

(swissinfo.ch)

ありとあらゆる美しい花が咲き乱れる季節が終わると、数週間後にはもう収穫が始まる。例えば、日本では素晴らしいソメイヨシノの花を楽しんだ後は、来年まで注目を浴びる事がなくなるが、スイスの庭に生えている桜の本領は、サクランボの収穫にある。農家で苺やブルーベリーを摘み、義母の庭の赤スグリやラズベリーをもぎながら食べ、サクランボを集めるためにはしごを登る。スイスの田舎の夏は実り豊かだ。

 初夏になると、私は自然の観察に余念がない。美しい風景を見過ごしたくないというのが理由のひとつ。でも、それだけではない。季節のフルーツをこの手で収穫する愉しみを逃さないためだ。ニワトコの花を摘んでシロップを作る。近くの有機農家に出かけていって苺やブルーベリーを摘ませてもらう。かつてのスイスの主婦には仕事であったことも、東京で育った私にはレジャーだ。

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 村はずれ、我が家から歩いて約五分のところにあるファソリーニさんの農場では、毎年、苺とブルーベリーの実を自分で摘ませてくれる。五月の終わりから六月の頭が苺、そして三週間ほどするとブルーベリーだ。

何でもある東京とはいえ、苺と違ってブルーベリーを生で食す機会はそれほどなかったので、最初は私のブルーベリーに対するイメージはさほどよくなかった。チョコレートなどに使われる人工的な香りが苦手で、食わず嫌いだったのだ。でも、苺摘みの時にファソリーニさん誘われて試しに摘みに行って食べてみたら、これが美味しくていっぺんにファンになった。

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 スイスでは、店で購入するスイス産の果物の値段は輸入物と比べおしなべて高い。人件費が外国よりも高いからだ。有機農法で作っていたりするとなおさらだ。先日は150グラムで5フランくらいしていた。しかし、ファソリーニさんの農場で自ら摘めば、一キロ12フラン。スーパーで見かけるのよりずっと大きくて甘いし、生産者の顔の見える安心もある。そして、新鮮な摘んだばかりのフルーツを味わうこともできる。だから、毎年、今か今かと待ってしまう。

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 ブルーベリーの摘み方のコツは一つだけ。実の付け根がきちんと赤くなっていれば熟している証拠なので、それを摘む。一日二日置くと更に甘くなると言われたけれど、残念ながらそんなに長い間、残っていた試しはない。美味しくてあっという間に食べてしまうのだ。

 さて、収穫した様々なフルーツは生で食べたり、デザートにしたりするのだが、ここではひとつ、スイスらしい食べ方を紹介しよう。それは、ビルヒャー・ミューズリー(Birchermüesli)。もともとはスイス人の医師、マクシミリアン・ビルヒャー=ベンナー(Maximilian Bircher-Benner)が療養所の患者のために考案した健康食だが、夏らしい食事としてスイス中に広まっている。

 作り方は簡単で、燕麦を中心とした数種類の未精製・未調理の穀物(スーパーでミックスされたものが売られている)をフルーツやナッツと一緒にして、ヨーグルトと牛乳でふやかし、蜂蜜などで甘味をつける。それぞれの家で入れるものは違うし、いろいろ試すと楽しい。

 私は、いつも季節のフルーツ(苺・ブルーベリー、赤スグリ、ブラックベリーなど)と一緒に、リンゴ、アーモンドスライス、干しぶどう、ココナツパウダーを適宜加える。ヨーグルト、牛乳、レモン汁、それに甘味のためにニワトコのシロップか、義母の手作りのジャムを入れている。

 

 大きなサラダボウルに作って、戸外の大きな樹の下で食べるビルヒャー・ミューズリーは、夏の休日のブランチには最適。もし、夏にスイスの家庭で軽食をご馳走になる機会があるならば、リクエストをしてみてはいかがだろうか。

ソリーヴァ江口葵

プロフィール:ソリーヴァ江口葵

東京都出身。2001年よりグラウビュンデン州ドムレシュク谷のシルス村に在住。夫と二人暮らしで、職業はプログラマー。趣味は旅行と音楽鑑賞。自然が好きで、静かな田舎の村暮らしを楽しんでいます。

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