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ダイス外相コソボ訪問 難民送還を表明

コソボ・シャラの学校を訪問したダイス外相、6日。 Keystone

コソボを訪問したジョセフ・ダイス外相は6日、国連行政管理下にあるセルビア人居住区の治安が十分回復されたとして、スイス国内のコソボ難民3000人を漸次送還する意向を明らかにした。  

99年のコソボ民族紛争時、約50、000人の難民がスイスに逃れてきた。2000年5月までにスイス政府支援の自主帰還計画でアシュカリ民族(アルバニア系)難民約30、000人が資金援助を受けて帰還、同年7月からはアルバニア系難民の強制送還を開始したが、多数派アルバニア系住民の民族主義者に迫害された少数民族(ロマ、セルビア)には、その後も2度滞在延長を許可してきた。

今回の難民帰還計画は個人の希望に基づくことを原則とし、現況では帰還後の生活が保証されない人は帰還対象から除外する。帰還が完了するまでスイス人監視員が同行し、帰還者にはスイス政府が資金援助する。

ダイス外相のコソボ訪問に先立ち、スイス難民評議会などの非政府機関(NGO)は、セルビア、ロマ(ジプシー)の少数民族を取り巻く環境は徐々には回復されているもののアルバニア系との対立は依然深いとして、早急な難民送還を警告した。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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