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ヘブロン国際監視団のスイス監視員殺害される

ヨルダン川西岸で26日、ヘブロン国際監視団のスイス人とトルコ人の監視員2人の乗った車が待ち伏せ攻撃を受け殺害された。

現地からの報道によると、2人は武器を持たないヘブロン国際監視団(TIPH= Temporary International Presesnce in Hebron)の監視員で、26日ユダヤ人入植者の通行が多いバイパスを車で通行中銃撃を受けた。キム・ザムダー・ヘブロン国際監視団幹部によると、2人の乗った車は明らかに狙われていた。イスラエル軍が事件後に発表した声明では、監視団員の車はヨルダン川西岸ヘブロン北方の町Halhour付近でパレスチナ人の銃撃を受けたとされた。が、ムスタファ・アルナシェー・ヘブロン市長は、「検死した医師らは、二人の監視団員はイスラエル軍使用の銃弾で殺害されたと証言した。パレスチナ人は事件に一切関わっていない。二人を銃撃したのはイスラエル兵だ。」とロイター通信に述べた。

殺害されたスイス人監視員の身元は確認されていないが、トルコ人監視員はトルコテレビによるとCengiz Soytunc少佐。2000年9月のイスラエル入植地でのパレスチナ人によるインティファーダ(蜂起)発生以来、国際監視団員は何度も紛争に巻き込まれているが殺害されたのは初めて。ヘブロン国際監視団は、スイス、デンマーク、イタリア、ノルウェー、スウェーデン、トルコ国籍の文民で構成される。

事件が起きたのは、パレスチナ自治政府のアラファト議長がレバノン・ベイルートで開催されるアラブリーグ首脳会議への欠席を表明した直後だった。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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