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国際赤十字総裁、プーチン氏とチェチェン問題で会談

ヤコブ・ケレンベルガー赤十字国際委員会総裁(ジュネーブ)は、今週モスクワでプーチン氏らロシア閣僚とチェチェン問題について会談する。

ヤコブ・ケレンベルガー赤十字国際委員会総裁(ジュネーブ)は、今週モスクワでプーチン氏らロシア閣僚とチェチェン問題について会談する。

国際赤十字は、ロシア軍が反政府ゲリラまたは協力者の疑いのある多数のチェチェン人を収容しているチェチェンの収容所へアクセスし、捕虜らの待遇を確認しようとしている。

戦闘の続くチェチェンからは、先週だけでも新たに1000人以上の難民が隣のイングーシに逃れた。イングーシはチェチェンから脱出した約25万人とされる難民のほとんどを引き受けている。ロシア軍はチェチェンのロシア統制下の地域へ帰還するための交通機関を提供しているが、帰還に応じる難民は少ない。

赤十字国際委員会は、ロシア軍の最初のチェチェン侵攻時に6人の派遣要員が殺害された1996年12月、チェチェンから派遣団を引き上げた。また1999年11月には、人道援助機関も現地スタッフを撤退させた。スザンヌ・ベルガー・スポークスマンは、赤十字は陸路で援助団を派遣し、チェチェンの状況把握と被収容者・一般市民に援助物資を届けようとしているが、ロシア当局から派遣団の安全の保証を得なければならないと語った。チェチェンへ派遣されるスタッフは、全員現地スタッフとなると言う。赤十字国際委員会は、ロシア赤十字チェチェン支部と緊密な協力をしていく。

赤十字国際委員会は、大統領選前にプーチン代行に会談を申し入れた。赤十字とロシア当局の首脳会談は、チェチェンの人道援助活動の必須の基礎準備だ。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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