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スイスの消費者に自立促す   消費者保護協会会長

消費者保護協会のシモネッタ・ソマルーガ会長。消費者の意識改革を促す。

(ZVG)

スイス消費者保護協会は今年で設立40周年を迎える。だが、消費者の利益を守る政策は欧州連合(EU)に比べて遅れているのが現状だ。背景には、「企業寄り」と指摘される行政だけでなく、消費者の受け身な姿勢にも問題があるようだ。消費者保護協会のシモネッタ・ソマルーガ会長に聞いた。

——スイスでは、消費者と企業のどちらが有利な立場にあると思いますか?

 消費者よりも多くの情報にアクセスできる点で、企業の方が圧倒的に有利な立場にあると思う。私たちの使命は、こうした状況を改善することにある。 

 政治的な観点から話をすると、国会では、消費者の権利を代表する議員よりも、企業の権利を代表する議員が圧倒的に多い。こうした現実が法令に反映されているのも事実。だからこそ、消費者の権利を守ることは大切だと思っている。 

 また、消費者に理解できる制度的な枠組み作りも大切だと思う。例えば、保険の契約を交わすと、小さな字でびっしりと13ページにも渡って書かれている契約書を渡されるけど、理解できる人がどれだけいるか甚だ疑問。弁護士ですら理解するのに四苦八苦なはず。これっておかしいでしょ。

——消費者の権利を巡り、スイスとEUでは行政、国民の反応はどう違いますか?

 EUでは、国や地方自治体が主導で消費者教育を行っているが、スイスは違う。スイスではそもそも、消費者が必要な情報を基に自分達で意思決定できるような状況は好ましくない、と考える傾向があるように思う。 

 新しい商品や技術がEUの市場に出回ると、行政サイドは消費者にきちんと説明した上で、他の選択肢も示す。そういうことがルールとなっている。スイスでは、こうした消費者保護の動きは企業にマイナスと受け取られがち。だから消費者も自分達の権利を声高に主張するのを抑えてしまう。

——消費者に何かアドバイスはありますか。

 消費者としての自覚を高め、自分で判断する力を養ってほしい。スイスでは長いこと、値段が高いことはいいことと信じられてきた。こうした姿勢を背景に、消費者は銀行で一番高い手数料を、保険では一番高い保険料を、病院に行けば一番高価な医薬品を求めてきた。

 けれど、EUからの輸入品に対して、全く同じ商品でありがながら、私たちはEUの消費者よりも30%ほど高く支払っているという現実がある。これは高いから品質がいいのではなく、ただ単により高く支払わされているだけの話。

 こうした考えは変えていかなければ。物価が高くなれば、それだけ購買意欲も制限されるわけで、結局、国内経済にもマイナスだから。


 スイス国際放送  ウルス・マウアー   安達聡子(あだちさとこ)意訳   

補足情報

スイス消費者保護協会は、1964年に設立された。

スイスには、消費者保護に関する条例がない。

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