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スマトラ沖地震 スイス政府緊急支援を発表

タイのリゾート地、プーケット島を去る観光客。 Keystone

スイス政府は26日、インドネシアのスマトラ島沖で発生した地震による大津波が襲ったインド洋沿岸諸国に対し、緊急支援のために100万スイスフラン(約9千万円)を拠出することを決定した。

スイス当局は既に26日の夜、スリランカへ被害調査のためにスイス人道支援チームの専門家3人を派遣したと伝えている。なお、スイスのジョゼフ・ダイス大統領は26日、被害者に対し哀悼の意を表した。

インド洋沿岸の大津波の被害は27日午後になってからさらに拡大し、各通信社などからの報告によると死者は10カ国で2万3千人を超えた。

スイスからの支援

 カリタススイスとスイス赤十字社は緊急支援として直ちに40万フラン(約3千600万円)を拠出した。スリランカ、インドネシアとバングラデシュへの被害者への食料のなどの緊急支援物資に使われる予定だ。

 国際赤十字社・赤新月社連盟は26日、50万人を対象とした緊急支援活動として各国に750万スイスフラン(約6億8千万円)の拠出を要請した。なお同連盟は既にスリランカに約10万人分の医療物資を送っている。

国連緊急支援も

 国際社会も支援に動き出している。国連人道問題調整事務所(OCHA)は国連災害評価調整チーム(UNDAC)が被害調査にスリランカ、モルディブ、インドネシア、タイなどへ移動中だと発表した。OCHAのイベット・スチーブンス人道問題調整官はジュネーブでの記者会見で「このようなスケールの災害は前例がない」と語った。ここ数日中に被害国を含めた救援会議がジュネーブで開かれ、募金協力要請などが話し合われる予定だという。

スイス人観光客

 スイス外務省は被害地域を旅行しているスイス人観光客の安否確認に急いでいる。現在のところ60人の負傷者が報告されたが死亡者の数は発表されていない。26日に津波が襲った地域にいたと思われるスイス人観光客は少なくとも2,000人と各旅行会社は見積っており、居所の確認に奔走している。 


スイス国際放送 外電  

26日にインドネシア・スマトラ島沖で発生した地震による大津波の被害により27日午後現在で10カ国で2万3,000人以上の死者が出たと各通信社は伝えている。
スイス政府は被害国を対象に緊急救援活動のために100万スイスフランの拠出を発表。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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