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ダリオ・コローニャ、ツール・ド・スキーで2連覇

ツール・ド・スキー初の通算3勝は「特別」。11日間のハードなレースを終えて「しばらくはゆっくり休みたい」とコローニャ Keystone

昨年12月29日から今年1月8日までドイツとイタリアで行われていたノルディックスキーW杯の第6回ツール・ド・スキーで、スイスのダリオ・コローニャが2連勝し、通算3勝目を飾った。

最終日、コローニャは2位のマルクス・ヘルナー(スウェーデン)に1分以上の差をつけ、悠々とゴールに滑り込んだ。3位にはノルウェーのペッテル・ノールトゥグが入った。

 7日にイタリアのヴァル・ディ・フィエンメ(Val di Fiemme)で行われた20キロメートルのレース後、2位につけていたノールトゥグとの差は1分22秒あった。8日の最終ステージは9キロメートルのフリー・テクニックだった。

 スタートは5キロメートルで標高差500メートルを上る坂。コローニャは前日からの差をほとんど縮めることなく快走し、標高2000メートルを超えるアルペ・チェルミス(Alpe Cermis)への上りでも、コローニャより10キログラム体重が重いノールトゥグより断然早い滑りを見せた。ここで、ノールトゥグはヘルナーに抜かれ3位に。一方のヘルナーはこの日のベストタイムを記録し、コローニャとの差を2分6秒から1分2秒にまで縮めた。

W杯トップへ

 コローニャの優勝は2009年と2011年に続き3度目。このツール・ド・スキー総合優勝で400ポイントを獲得し、ワールドカップ(W杯)でも今シーズン初めて総合トップに立った。2位のノールトゥグとは93ポイントの差だ。

 コローニャは11日間にわたる全9ステージで常にライバルを制し続けた。レースへの活力をすぐに取り戻す抜群の能力を備えたベスト・オールラウンダーとして、シリーズの後半戦にその実力を見せつけた。

 5日には思い切った戦略が成功し、コルティナ・ダンペッツォ(Cortina d’Ampezzo)からトブラッハ(Toblach)へ向かう32キロメートルの行程で、2位のノールトゥグを予想に反して1分以上引き離した。ノールトゥグはこの差を縮めることができなかった。

 レース後のインタビューでコローニャは「ハードだったが、楽しめた」と落ち着いた様子でこの数日間を振り返った。通算3勝はツール・ド・スキー初の記録だが、これについては「特別なことだし、みんなが望んでいただけに目標を達成できて誇りに思う」と笑みを浮かべながら語った。

コヴァルチクの3連覇

 女子の部は、ポーランドのユスティナ・コヴァルチクの3連覇となった。2位のマリット・ビヨルゲン(ノルウェー)と28秒の差をつけた。3位はノルウェーのテレーセ・ヨーハウグで、コヴァルチクと3分57秒差だった。スイスからの参加はなかった。

 ノルウェーは男女ともに有力選手が多いが、ツール・ド・スキーの総合優勝はこれまで誰も手にしていない。

男子

1. ダリオ・コローニャ(スイス)4:33:17

2. マルクス・ヘルナー(スウェーデン)4:34:19

3. ペッテル・ノールトゥグ(ノルウェー)4:35:01

4. デヴォン・カーシャ(カナダ)4:35:26

5. アレクサンドル・レグコフ(ロシア)4:36:16

6. ルーカス・バウアー(チェコ)4:36:39

7. モーリス・マニフィカト(フランス)4:37:00

8. マキシム・バイレカニン(ロシア)4:37:29

9. マルティン・ヤクス(チェコ)4:37:37

10. イリア・チェルノウソフ(ロシア)4:37:46

女子

1. ユスティナ・コヴァルチク(ポーランド)2:52:45

2. マリット・ビョルゲン(ノルウェー)2:53:13

3. テレーセ・ヨーハウグ(ノルウェー)2:56:42

4. クリスタ・ラハテンマキ(フィンランド)2:59:33

5. マルテ・クリストファーセン(ノルウェー)2:59:40

6. カトリン・ツェラー(ドイツ)2:59:54

7. ハロッテ・カッラ(スウェーデン)3:00:46

8. アストリッド・ウーレンホルト・ヤコブセン(ノルウェー)3:01:17

9. アイノ・カイサ・サーリネン(フィンランド)3:01:19

10. キッカン・ランドール(アメリカ)3:01:40

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