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ホロコースト時代の被保険者名簿1万人公開

スイスなど欧州保険会社5社に対し請求する権利を持つ可能性のあるホロコースト時代の保険証書所有者名簿公開の第1段として、1万人の氏名が公開された。

スイスなど欧州保険会社5社に対し請求する権利を持つ可能性のあるホロコースト時代の保険証書所有者名簿公開の第1段として、1万人の氏名が公開された。

ホロコースト時代の保険金請求に関する国際委員会(International Commission on Holocaust Era Insurance Claims – ICHEIC )は、1920年から40年までの未払い保険証書の正当な権利を持つ所有者を捜すための国際キャンペーンの第1歩として、保険証書所有者名簿を公開した。このうちスイスの保険会社に登録されているのは、チューリッヒ社の20人とヴィンタートゥール社の4人の計24人だ。ヴィンタートゥール社のクラウス・ヒュッテ司法アドバイザーは、同社は1938年当時ドイツ在住の8000人の契約者がおり、今回発表された4人という数字は少なすぎると言う。ほとんどの請求は、第2次大戦前の欧州最大手だったイタリアのジェネラリ社に対してのものだ。

世界ユダヤ人会議のエラン・スタインバーグ氏は、インターネットでの名簿公開は、第2次大戦前に保険に加入した家族の生き残りを捜す有効な手段となるだろうと言う。

大戦中に、多くの保険証書が紛失、破壊、はく奪された。 ICHEIC は未払い保険の請求を迅速かつ公正に解決するため1998年に設立された。今週末までに、オーストリアで新たに発見された9000人の氏名が公開される予定だ。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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