トルコで武装集団がスイスホテルを襲撃、宿泊客を人質に立てこもり
22日深夜トルコ・イスタンブールのスイスホテルを武装集団が襲撃、スイス航空乗員9人ら約70人の宿泊客を人質にホテル5階に立てこもっている。犯行グループはチェチェン共和国でのロシアの軍事行動を中止するよう要求しているといわれ、チェチェン寄りの武装集団と思われる。現在までに人質は3回にわけ約20人が解放されたと伝えられる。
武装集団は22日深夜、自動小銃や散弾銃を乱射しながらスイスホテルを襲撃、ロビーにいた人全員に床に臥せるよう命bス。ちょうどロビーには、スイス航空の乗員9人が居合わせた。アナトリア・ニュース通信によると、約20人の武装グループは人質をホテルの5階に連れて行きそのまま立てこもっているが、グループの1人が記者会見を開き活動を終わらせたいと語ったという。
スイスホテルを経営するSエア・グループは、ホテルの従業員と宿泊客は全員無事だ、襲撃当夜は約600人の予約が入っていたが宿泊客の多くは襲撃時に外へ逃げ出したと伝えられると発表した。
チェチェンでのロシアの軍事行動への抗議を訴える武装集団は、タンタン・トルコ内相と話したいと要請したと伝えられる。現在トルコ当局と武装集団の交渉が続けられており、エロール・カキル・イスタンブール市長は「犯行グループと話したが、彼等は政治的要求をしており、我々は全力を上げ事態終結にあたっている。」と記者団に語った。現在ホテル周辺は封鎖され、武装警官隊がホテルの回りに配置されている。
アナトリア通信によると、ホテルを襲撃した武装集団には1996年黒海でロシアのフェリーをシージャックし、トルコ人の元囚人ムハメド・トクカンが入っているという。トクカンは最近人道上の理由で釈放されたが、先月ロシア航空機を乗っ取りサウジアラビアに向かうよう要求した。この事件では3人の死者が出た。
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