来年1月からの新パスポートお披露目
来年1月から導入される新しいパスポートが25日、ベルンで公開された。40年ぶりに刷新された新デザインはスイス国旗をあしらった赤地に白十字がちりばめられもので、EUパスポートと同サイズに小型化され、バーコード付きでコンピューター読み取り可能になる。
来年1月からはパスポート申請手続きも変わる。これまでスイスのパスポートは州が発行していた。が、来年1月1日の新パスポート導入に伴い、連邦外務省の発行に変わる。これまでよりも申請から発行までに要する時間が長くなり、最長30日かかるようになる。発行が一元化されるに伴い申請手数料も全国一律160スイスフランになる。
さらに、新パスポート導入後は、子供も各自のパスポートを所持できるようになり、従来の親のパスポートに「併記する子」のステータスから独立する。したがって、現行で生じている結婚していない人の子供や親の離婚の際の問題がなくなる。また、養子を装った誘拐も難しくなるため犯罪予防にもなるという。
新旧パスポートの切り替えに、外務省は4年間の移行期間を設けているため、旧パスポート所持者はすぐに新パスポートに切り替える必要はない。
これまでスイスは米入国ビザ免除29ヶ国中唯一のバーコードなしパスポート使用国だった。が、昨年12月米下院は、テロ予防対策の一環としてビザ免除国に対しパスポートにバイオメトリック・バーコード義務付けを要請する法案を可決した。バイオメトリック・バーコードは、所持者の眼球の虹彩など偽装不可能な身体的特徴をインプットしたもので、偽造バスポートを瞬時に見分け安くする。今後この法案が米上院で可決され公式に発効されると、米入国ビザ免除国はバイオメトリック・バーコード付きのパスポートが義務となる。すると、旧パスポートを持つスイス国民は渡米できなくなるという問題が生じることになる。
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