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一味違うスイスを味わって スイス歴史ホテル協会発足

1908年に建てられたスイスのヴァルトハウス・ホテル. Swiss Historic Hotels

スイスで観光といえば、アルプスを見に行くことに集中しがち。中世の趣を残すホテルで一味違ったスイスを味わうのはどうだろうか。

このコンテンツは 2004/05/21 14:45

古き良きスイスのホテルを絶やさぬようにと、老舗ホテルが集まって今年の初めに「スイス歴史ホテル協会」を立ち上げた。

同協会の会員になるためには厳しい審査に合格しなければならない。会員数は現在7つ。同協会は今後、小さな別荘にも会員対象を広げ、25に増やしたい考えだ。ただ、短い旅行日程でアルプス三昧を夢見る日本人観光客を引き寄せるのは難しそうだ。

厳しい審査

首都ベルンにあるスイス歴史ホテル協会によると、同協会に名を連ねることができるホテルは、創業した年が1960年以前に遡れることが原則だという。

会員になった中で創業の歴史が一番古い「古顔」は、スイス南西部ポスキアーヴォにあるアルブリチ・ホテル。19世紀半ばにホテルとして使われ始めるが、建てられたのは17世紀だという。「新参」は、東スイスにあるヴァルトハウス・ホテル。それでも1908年まで遡れる。経営しているのは、創業時代と同じ家族で、経営者は4代目当主にあたる。

スイス歴史協会のペーター・キューラー会長は「未来は過去から繋がっているもの」と語る。「ホテルの復旧工事がまず必要だったんだけど、こうした古い建物に再びスポットライトを当てて昔の栄光を取り戻そうという機運も人々の中に生まれてきたんだ」と協会設立に至った経緯を説明する。

建物が古いだけでない。審査には、部屋の調度品にアンティーク家具が使われていることも要求されている。南スイスのソーリオにあるパラッツオ・サリスでは過去3世紀に渡る家具の組み合わせがホテルの部屋を飾る。

親しみやすく

文化財の促進活動を推進する国際団体、国際記念物遺跡会議(イコモス)の審査を受けていることも同協会会員の必須条件となっている。会員のスイス南部にあるベラトーラ・グランドホテルは2001年にイコモス賞を受賞している。

「歴史的にみてトップクラスが集まったホテル協会だけど、でも、それだけじゃない」とキューラー会長は強調する。「アットホームでサービスがいいのも、うちの自慢」と話す。

スイス中部カンデルシュテークにあるリェーディフスは250年の歴史を持ち、三角屋根のシャレ—と呼ばれるスイスの田舎風木造建築が売り物だが、親しみやすい雰囲気がある、と同会長は話す。

この他に、スイス中部ブリエンツ湖上に建てられたギースバッハ・ホテルでは、その湖を舟で回ったり、近くの博物館を巡るなどホテル周辺の散策ツアーを提供する。また、中部にあるパクスモンタナ・ホテルには15世紀に有名な聖者、ブラザー・クラウスが歩いたとされる散策道巡りがある。

日本人には不向き

スイスで日本人観光客のガイドをしているエツィエン・シャプイさんによると、日本人がこうした古い歴史があるホテルに泊まるという話はあまり聞いたことがないという。

「日本人観光客がよく行く場所は、ツェルマットやインターラーケン。山が見られるからね」とシャプイさんは話す。「交通の便もいいし、レストランもあって便利。小さな町だと不便だし、歴史ホテル協会の場合、ホテル側も団体客に慣れていないから、日本人団体客には向かないんじゃないのかな」と指摘する。

日本人は、6月から9月終わりにかけて、20名から30名の団体客で5日間ほどの強行日程でアルプスの山々を見て回るのがほとんどだという。

アルプスの山々だけでなく、中世から時が止まったかのようなホテルで一味違ったスイスを味わうのはどうだろうか。


スイス国際放送 デイル・ベヒテル 安達聡子(あだちさとこ)

補足情報

老舗ホテルが集まって今年初め、スイス歴史ホテル協会を立ち上げた。

同協会の会員数は現在7つ。

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