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世界で最も住みやすい都市 チューリヒ

チューリヒ「甘い生活」と富が同居する街 Keystone

米コンサルティング会社「マーサー・ヒューマンリソース・コンサルティング ( Mercer Humanresource Consulting ) 」が毎年発表している世界の都市ランキングによると、チューリヒは世界一生活の質が高く住みやすい。僅差でジュネーブが2位、その後バンクーバー、ウィーンが続く。

チューリヒが1位になったのは今回ですでに6回目。マーサーの調査は世界の215都市を対象に39の項目で各都市の生活の質を比較する。

 チューリヒに流れるのはリマット ( Limmat ) 川。ジュネーブの川はローヌ川 ( Rhone ) 。しかし、リマット川なのかローヌ川なのかは、生活の質を問う場合にはあまり変わりはないようだ。

スイスの3都市が高く評価される

 マーサーがこのほど発表した「2007年世界生活の質 ( the 2007 Quality of Living Survey ) 」によると、チューリヒは108.1ポイント、ジュネーブは108.0ポイントを得て、それぞれ1位、2位となった。バンクーバーとウィーンはそれぞれ107.3ポイントで3位。スイスの首都ベルンは、フランクフルトとミュンヘンの次の9位と評価された。

 下位に並ぶのはアフリカの都市ブラザビル ( 214.0ポイント ) 、バンギ ( 213.0 ) などで、最下位はバグダッドだった。

 「企業が外国に進出する際、進出先の都市の生活の質をより重要視するようになった」と語るのはチューリヒの経済促進機関「チューリヒ大経済圏 ( Greater Zurich Area AG ) 」のソニャ・ヴォルコップ氏。チューリヒが6回も1位になるのは、特筆されることである。「特にチューリヒ市とチューリヒ経済圏の競争力が評価された」とヴォルコップ氏。

 同調査は毎年350都市を対象に、政治、社会、経済、環境保護、安全、医療などの39項目で都市の生活の質を評価している。マーサー調査によると、高い質の生活を得るためには「安全で安定していなければならない」という。

医療面でやや劣る

 マーサー調査は今年新たに、医療と衛生面を見るランキングを別途に設けた。このランキングではカナダのカルガリーが1位になった。最下位はアゼルバイジャンのバクーだった。上位30都市は西ヨーロッパ諸国で占められた。ヘルシンキが3位、オスロ、ストックホルムに並びチューリヒは6位だった。

swissinfo、外電 佐藤夕美 ( さとう ゆうみ )

マーサーの調査による都市ランキング ( 2007年 ) (指数はニューヨークを100とする)
1. チューリヒ ( 108.1 )
2. ジュネーブ ( 108.0 )
3. バンクーバー ( 107.7 )
3. ウィーン ( 107.7 )
5. オークランド ( 107.3 )
5. デュッセルドルフ ( 107.3 )
7. フランクフルト ( 107.1 )
8. ミュンヘン (106.9 )
9. ベルン ( 106.5 )
9. シドニー (106.5 )
最下位 バグダッド ( 14.5 )

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