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幼児虐待の実態

幼児虐待に対する認識が高くなっているなか、青少年による犯行が増えてきた。 swissinfo C Helmle

チューリヒ大学付属病院の小児科には幼児保護のための相談所がある。医師や心理カウンセラーなど専門家によるメンバーで10年前に結成された。目的は幼児を虐待から保護し、虐待を防ぐことにある。

このコンテンツは 2004/03/16 01:14

チューリヒおける幼児虐待の実態を示す10年間の統計が発表された。10年前より虐待例は3倍に増えている。特に、青少年による虐待が目立ってきている。

昨年チューリヒ大学病院の小児科が把握した幼児虐待の数は412件。10年の間に幼児虐待の件数は3倍になった。1994年に幼児虐待についての相談所を設ける条例が発効して以来、チューリヒをはじめスイスで確認された虐待数は年々増加している。近年になって、社会全体が幼児虐待についての認識が高くなったことが増加の理由と見られる。

性的虐待がおよそ半分

統計によると、同大学病院が虐待を確信したケースは全体の6割。3割がその疑いが高いもので、1割は分からないケース。

性的虐待がもっとも多く45%で、3歳の娘に性的ないたずらをする父親をたしなめることができない母親が相談してきたといった例や、酔っ払ったクラスメートにレイプされたといった例が報告書には挙げられている。

性的虐待のほか、人体への傷害が26%、精神的虐待が11%だった。しかし、1人の被害者が性的虐待を受け、精神的にも虐待されているというように、いろいろな形で虐待されているのが一般的という。 性別に見ると、女子が男子の2倍で、年齢的には12歳以下が7割以上あり、なかでも7歳以下の幼児が犠牲となった例が5割以上あった。

目立つようになった青少年による犯行

幼児保護グループのウーリッヒ・リップス医師によると、加害者が青少年という場合が近年、目立っている。「青少年が弱い立場にある幼児を殴るといったケースのほか、性的虐待の加害者の4分の1が青少年である」。「テレビなどで暴力を目にする機会が多くなり、暴力の善悪が分からなくなっている」のが理由ではないかと同氏は見ている。

今後、虐待件数を減らすためには、学校や家庭で「青少年向けに暴力に関する教育を強化すること」が必要とリップス医師は指摘する。また、性的虐待の加害者の多くが、実は以前被害者だったという事実から「加害者のメンタルケアも必要」という。

スイス国際放送 佐藤夕美 (さとうゆうみ)

キーワード

2003年の幼児虐待統計
(チューリヒ大学病院)
412件(1994年は143件)
性的虐待 45%
傷害 26%
精神的虐待 11%

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