根強いロマ人差別
連邦政府がまとめた報告書によると、スイス国内に住むロマ人(ジプシー)達は相変わらず差別を受けていることがわかった。連邦法は少数民族の保護と権利を保証しているが、ロマ人らは移動の自由や勤労の機会均等を奪われている。
この報告書は、欧州評議会の要請によりスイスの少数民族の法的・社会的状況について連邦政府がまとめたもの。連邦政府は、スイスの少数民族は憲法の下で権利と保護を保証されているが、差別をなくすにはそれだけでは十分ではないと指摘している。移動衰�の伝統を持つロマ人は、州制度のため国内を移動しながら商売をすることが法的に困難で、また義務教育年齢の子供達が学校に通うのも難しい状況にある。また、ロマ人のための居住区は圧倒的に不足している。連邦政府は、移動衰�者のための不足を補う特別制度の導入を検討する一方で、国民に対し理解と寛容、人権の尊重を求めている。
連邦反人種主義委員会や人権保護団体は、移動しながら暮らすという伝統的なライフスタイルを続けていくのは年々困難になっているとし、かねてからスイスのロマ人達の衰�状態の向上を要請している。
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