DNAを医療器操作に活用
チューリッヒとバーゼルの研究グループは、DNAを利用して操作する精密医療器、新世代のミクロスコピック・ロボットの開発を進めている。
チューリッヒとバーゼルの研究グループは、DNAを利用して操作する精密医療器、新世代のミクロスコピック・ロボットの開発を進めている。
チューリッヒのIBMリサーチとバーゼル大学の共同研究チームは、DNAを用いてヒトの髪の毛の5分の1以下の太さのシリコンの「指」を曲げられるという事を発見した。DNA連鎖とシリコン・バーに組み込まれた暗号の連鎖が符号すれば、シリコン・バーは曲がると、IBMリサーチのジェームス・ギムゼウスキー氏は言う。
この装置が実現すれば、突然変異などDNAの遺伝の多様性の探究、病気の診察、ピン先の正確さで薬を患部に送り込む事などが、可能になる。この新技術を施したモバイル・アプリケーションを用いて、細胞を生成するタンパク質の研究、特に病中や負傷後の体が創造するタンパク質を探り当てることができるかもしれない。
ギムゼウスキー氏は「DNAの活用法が発見されたからには、人類は小型機器を操作するためのバッテリーやモーターなどは、もはや必要ない。」と言う。この技術を利用すれば、ナノバルブを取り付けたミクロカプセルに抗癌剤を入れ、ガン細胞に到達したらDNA操作でバルブを開け、抗癌剤を打ち込むという治療法が可能になる。そうすれば、副作用を最小限に押さえることができ、手術の必要性も減る。
が、新技術は今だ開発の最中で、人まだ体で試された事は1度もない。
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