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IOCに脅迫状、北京五輪開催阻止を狙う

ローザンヌの国際オリンピック委員会(IOC)に、7月13日モスクワで行われる2008年夏季五輪開催地最終選考会で北京に投票したIOCメンバーを攻撃するという脅迫状が送りつけられた。

2008年五輪開催地候補都市の中でも北京は有力候補と見られているが、人権保護団体などから強い反対がある。フランソワ・カラードIOCダイレクター・ジェネラルによると、脅迫状は「チベット青年議会の一派」と名乗る者からで、すでに警察に提出し捜査を依頼したが、「厳重に注意しろ。我々を真剣に受けとめろ。」とあり、無視するわけにはいかないという。チベット青年議会は、チベット独立を目指す亡命チベット人の組織で、先月5つの候補地に関するリポート発表を前にローザンヌのIOC本部前で北京五輪反対のデモを行った。

2008年五輪開催地の最終候補に残っているのは、北京、大阪、パリ、トロント、イスタンブールの5都市だが、2000年の開催をシドニーと争って負けた北京が最有力だと見られている。2000年大会を逃したのは、89年の天安門事件が原因だった。

IOCでは7月13日モスクワでの最終選考会の警備強化を図るという。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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