指導する学生にアカデミック・ハラスメントをしたとして今夏解雇された連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)の女性教授が、処分は不当だとして大学理事会を訴えた。連邦行政裁判所で審問が開かれることになる。
このコンテンツが公開されたのは、
大学理事会は10月末、女性教授から訴訟を起こされたことを認めた。
教授はアカハラをはたらいたという学生側の告発は虚偽であり、いじめの被害者はむしろ自分の方だと訴えている。代理人弁護士は「解雇は不当であり、撤回されなければならない」としている。
この問題は2017年2月、女性教授から指導を受けていた博士課程の学生数人が大学側に申し出たことで発覚。ささいなことで学生を深夜まで拘束したり、高圧的な態度を取ったりしたというもので、期間は10年以上前にさかのぼる。教授は2002年、夫とともに同校の天文学研究所を立ち上げた。
問題発覚を受け、同校は女性教授と夫の2人を一時長期休暇扱いにした。その後の調査委員会で「長期間にわたる重大な職務違反」が明らかになったとして、女性教授は2019年7月、解雇された。ただ調査委は解雇自体は勧めず、博士課程の学生の指導許可を与えるべきではないとしていた。
連邦工科大学チューリヒ校の歴史上、教授が解雇されたのはこの件が初めてだった。
続きを読む
おすすめの記事
連邦工科大の教授がアカハラ?「教授の圧力」に疑問符
このコンテンツが公開されたのは、
連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)の女性教授からアカデミック・ハラスメントを受けていたとして、複数の学生が大学側に申し出ていたことが分かった。ドイツ語圏の日刊紙NZZの日曜版が22日、報じた。
もっと読む 連邦工科大の教授がアカハラ?「教授の圧力」に疑問符
おすすめの記事
同僚・学生が女性教授を擁護「学生のためを思っての厳しさ」
このコンテンツが公開されたのは、
連邦工科大学チューリヒ校で女性教授が博士課程の学生に嫌がらせをしていたとされる問題で、一部の同僚教授らが女性教授を擁護する公開状を発表していたことがわかった。
もっと読む 同僚・学生が女性教授を擁護「学生のためを思っての厳しさ」
おすすめの記事
連邦工科大チューリヒ校、アカハラ問題受け調査開始
このコンテンツが公開されたのは、
連邦工科大学チューリヒ校の女性教授が博士課程の学生に嫌がらせをしていたとされる問題で、同校は25日、外部の専門家による聞き取り調査を始めると発表した。
もっと読む 連邦工科大チューリヒ校、アカハラ問題受け調査開始
おすすめの記事
ノーベル賞ブームに乗るスイス
このコンテンツが公開されたのは、
スイス人のノーベル賞受賞については、8月1日の建国記念日の演説でよくテーマになり、スイス連邦政府の政策により、国際貿易を奨励するスイス貿易振興会 ( Osec ) も、海外の企業や人材をスイスに誘致する際の宣伝に利用して…
もっと読む ノーベル賞ブームに乗るスイス
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。