最低賃金導入のイニシアチブ

スイス労働組合 ( SGB/USS ) はベルンで開催された代表者会議で5月17日、最低賃金導入のイニシアチブ提案を全会一致で可決した。
今年の秋から署名運動を始め、10万人分の署名が集まれば国民投票にかけられる。
清掃業、ホテル業界、繊維業界、時計メーカーなど
「もしこの最低賃金が導入されれば、多くの労働者が恩恵を被ることになる、実際今回設定した2011年のレートの賃金以下で働いている労働者が40万人いる」
とスイス労働組合の広報担当、エヴァルト・アッカーマン氏は語った。
およそ60人の各労働組合の代表が集まった会合で採択された文書には、この2011年の最低賃金として、時間給22フラン ( 約1800円 ) 、週40時間労働で月給3800フラン ( 約31万円 ) が明記された。この額は今後物価上昇などに比例して毎年更新される予定だ。
最低賃金は、基本的に労働者全員に適用されるが、見習い、家族経営の会社、ボランティア労働者は除くことになる。
また、2011年のレート以下の賃金で働いている労働者は、清掃業、ホテル業界、繊維業界、時計メーカーなどに従事している場合が多い。
スイス労働組合のイニシアチブは社会民主党 ( SP/PS ) からも支持されており、今年秋から署名運動を開始。その後10万人分の署名が集まれば国民投票にかけられ、アッカーマン氏によれば、早くて2015年から実施されることになる。
外電、swissinfo.ch

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