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「ボテヨン」はUFO?

「道徳を言っているのではない。未成年者の保護のためだ」ベルンのチェパット市長 Keystone

スイスのあちこちの都市で、若者が屋外に大勢集まりアルコールを飲み明かすイベント「ボテヨン」が流行っている。近日、首都ベルンでも計画されているもようだ。

このコンテンツは 2008/09/05 15:30

ボテヨンは携帯電話やソーシャルコミュニティなどインターネットを通して計画され、ただ単に酔っ払うために若者が集まる。責任を負う主催者もいなければ、規則も無く、当局との接点が無いのが特徴だ。ベルン市長アレクサンダー・チェパット氏はこうしたイベントにどのように対処しようとしているのか聞いた。

swissinfo : ボテヨンに反対する理由は何ですか。

チェパット : ただ酔っ払うのが目的のイベントにベルン市が協力することは望ましいことではありません。そもそもアルコールは消費され過ぎであり、若者のアルコール問題の解決は市の責任でもあります。市の役割は、アルコール摂取の機会をさらに設けることではありません。

swissinfo : 主催者は開催許可を申請していません。このイベントを却下する法的根拠はありますか。

チェパット : 申請されていないものを却下することはできないのは明らかです。市は、こうしたイベントは望ましくないと言えるだけです。法的に見てもこうしたイベントが申請義務を負うか負わないかという問題はあります。しかし、決まった時間に決まった場所に集まり、その場所を占領してしまうような場合「徐々に人が集まる共同使用」と定義され申請が必要となるとも考えられます。

当局は現場に出向き、介入が必要か見守ることになります。道徳の観点からではありません。市は青少年に何をして良く、何をして悪いかという指導する立場にはないからです。青少年の保護、健康管理、事件発生を予防することが市当局の役目だと思います。ボテヨンを召集するために使われるソーシャルコミュニティは14歳以下の子どもたちも見ているからです。

swissinfo : 警察が介入するのはどういった時でしょうか。

チェパット : 開催に当っては、警察、救急隊員、社会福祉課が立ち会うことになりますが、イベントを阻止する目的はまったくありません。ボテヨンがエスカレートして、未成年者への危害、公共施設の損傷となった場合は阻止しなければなりません。こういうことが起こらない限り、平和的で、青少年にあまり負担にならない夜になることを望みます。

swissinfo : ボテヨンに寛容的になるべきだという意見ですか。

チェパット : 泥酔するまで飲むことが良いことだとは思いません。ばかげた目的です。しかし市は、こうしたイベントが第3者に大きく不利にならないよう目を配らなければなりません。例えば、公共施設の損傷や芝生にビンの欠片が無いようにするといったことです。

青少年が集合することは今に始まったことではありません。問題が浮上して以来、若者もボテヨンは単なるパーティーで、大勢の人との出会いの場であると軌道を修正するようになりました。本当にそうであれば、結構なことです。

swissinfo : ボテヨンは一種の挑発でもあります。否定的な処置や規制が逆に宣伝になることもあると思いますが。

チェパット : 「ようこそいらっしゃいました、どうぞ酔っ払ってください」と言ったらどうでしょうか?

ボテヨンは匿名による酒飲み競争への誘いだったのです。市としてはこれを歓迎することはできませんし、場所を提供することもできません。歓迎しないということで、境界線を示した。こういう態度は必要だと思います。

swissinfo : アルコールが消費される市民の伝統的な祭と、ボテヨンの違いは何でしょうか。

チェパット : そういった祭は泥酔するまで飲もうと言って召集されるわけではありません。社会的なコントロールも働きます。青少年と市が決まりを検討できれば理想だと思います。市は道徳を押し付けるわけではありません。具体的にどこで開催されるかも知らないのですから。ボテヨンは新しい現象であり、そこから学ぶべきことは多いでしょう。

swissinfo、聞き手 アンドレアス・カイザー 佐藤夕美 ( さとう ゆうみ ) 訳

ボテヨン ( Botellón )

スペイン語でビンを意味するBotellaから来る。
1990年代からスペインで始まり、近年スイスにも波及している。夜半、居酒屋を飲み歩く習慣のあるスペインで、アルコールの値段が高騰したための反発から、青少年が屋外に集まるようになった。広場や公園に16歳から24歳くらいの青少年が大勢集まり、持参の安いアルコール類を大量に飲む。アルコール度の高い酒とジュースを混ぜたカクテルが好まれる。
主にインターネット上で召集され、2004年にはスペインで1万人単位で青少年が集まった。
集会では公共施設が破壊されたり、急性アルコール中毒になった人の介護などの問題が浮上し、各市の当局はアルコール販売の厳しい規制に乗り出すなど、対策を講じている。

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