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V アイガー東山稜登攀 -9-

ロンドンに行く

 私は住み憤れたグリンデルヴァルトの人々に別れを告げてロンドンに渡った。ここではウェストン師が待ち構えていて下さつた。登山のためにグリンデルヴアルトを勧められたのも同師であったこととて、登山の詳しい報告をした。師は自分の手柄のように喜んで下さった。そしてウェストン師の勧めで、ジャパンソサエティで一夕講演をした。顧ると恥かしい話だが、わが国の風景観と近代登山といったような題で、ウェストン師蒐集の、講中の寄進する手拭などを資料に使わせていただいた。話は山岳信仰などに触れたためだったろう、聴衆の一人から先達の行う印契について質間された。私は詳細を答えることができなかった。また他の一人は展示した手拭に、正明講とある文字を指して、しょうみょうこうと読むか、せいめいこうと読むかと質問をした。これらの人たちはみなアマチュア研究家なのである。不学の私は世間は広いと、今更ながら驚き自戒の念に椹えなかった。

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