今月15日に中国の習近平国家主席がスイスを訪問する。中国の主席がスイスを訪れるのは、1999年の江沢民元国家主席の訪問以来となる。その訪問時には、チベットの独立と自由を求める人たちが「フリー・チベット」と書かれた横断幕を掲げ、スキャンダルとして大きく報じられた。
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記者としてラジオ、テレビ、オンラインメディアに従事。
Ester Unterfinger、Christian Raaflaub
スイス政府は6日、「政治・経済におけるスイスと中国の関係の親密化を表明し」、習近平国家主席の訪問を歓迎すると発表。円卓会議や会食などが予定されている。
江沢民元国家主席が99年にスイスを訪問した際、スイスと中国の関係は冷却状態にあった。そのような中で行われた元国家主席の訪問は、外交スキャンダルに発展。連邦議事堂前の広場で元国家主席を出迎えた際に、チベットの独立と自由の支持者たちが広場周辺の建物の屋根から「フリー・チベット」と書かれた横断幕を広げたことが原因だった。
それに憤慨した元国家主席は、ルート・ドライフース元大統領との握手を拒否。演説が行われた連邦議事堂へと足早に向かった。その後、議事堂内で「(スイスは)良き友を失った」と政府に対し怒りを表明。今日、スイスと中国の関係ははるかに改善され、14年には自由貿易協定(FTA)の調印が実現した。
(独語からの翻訳・説田英香)
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ブルカルテール氏は、皇太子さまと出会うのは今年これで2回目だとスピーチを始めた。2月に日本・スイス国交樹立150周年を記念して日本を公式訪問した際、天皇、皇后両陛下をはじめ皇太子さまに迎えられ素晴らしい時間を過ごしたという。「そのお返しにスイスに来ていただき、しかも私の故郷にこうしてお招き出来て感無量だ」と語った。
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