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エキゾチックな組み合わせ スイスのチーズに相性抜群なアジアのお茶は?

スイスチーズとお茶

お茶はチーズと相性が良いうえ、チーズの消化も助けてくれる

(swissinfo.ch)

何千年にもわたり人々に愛されてきたチーズとお茶。しかしこの二つが食卓に一緒に並ぶことは珍しい。今回、プロの「仲人」がスイスインフォのために厳選したチーズとお茶のマリアージュをご紹介する。

 論より証拠というわけで、スイスインフォは早速スイスのチーズと中国茶、日本茶、インド茶の組み合わせを試すため、グルメの冒険に乗り出した。まずはベルンにあるティーショップ「レンガス・ティー他のサイトへ」で、濃厚な味のグリュイエールチーズはお茶と合わせにくいこと、日本茶はチーズと似たうまみ成分が豊富なこと、中国のウーロン茶は大半のスイスチーズと相性が良いことを学んだ。

 お茶とチーズを組み合わせる試みは、今から約30年前にスイスのアルプスで始まった。ベルギー出身のソーシャルワーカー、ファビエン・エフェルツさんは、アルプスの山の牧場で働くのが夢で仕事を辞めた。そして5年間、夏の間(5~10月)はチーズ作りで有名なスイス西部のグリュイエール地方で過ごし、チーズ輸出入の流れを学んだ。その際、チーズの作り方も熟知するようになった。

 「祖父母は農家でチーズを作っていましたが、私はいつの間にか遠ざかっていました。スイスに来ているときだけ、再びその繋がりがよみがえりました」とエフェルツさんは振り返る。

 ベルギーに戻ったエフェルツさんは、手作りチーズの店をオープン。チーズはワインと一緒にたしなむのが一般的だが、あるときお酒を飲めない客にチーズに合う飲み物を尋ねられ、ふとスイスではフォンデュやラクレットを食べる際、紅茶を一緒に飲む習慣があることを思い出した。チーズには詳しいエフェルツさんだが、お茶に関する知識は何もなかった。来店客に自信を持って勧められる組み合わせを見つけるために、今度はベルギーで3年間、中国茶の専門家のもとでお茶について学んだ。他にも、チーズとお茶のマリアージュに関するワークショップを開いたり、このテーマに関する他のサイトへを執筆したりした。

 「お茶はチーズに面白い味覚をプラスします。また、チーズの消化も助けてくれます。チーズとお茶はそれぞれ異なる味覚の文化に属するため、飲食業界にも面白い可能性を与えるでしょう」(エフェルツさん)

互いにメリットのあるコンビネーション

 考えてみればスイス人はチーズには詳しいが、真のお茶文化があるとは言い難い。「スイスお茶同好会」のユルク・マイヤー会長は、「スイス人がお茶に切り替えるのはフォンデュを食べるときだけ」と言う。

 また、「ドイツ語圏のスイス人は『お茶』と言えばハーブティーのことを意味している」。

 しかしスイスでもお茶に通じる人は、お茶とチーズを組み合わせることに納得がいくという。

 「お茶もチーズも大変種類が豊富で複雑です。これらを組み合わせることで、互いに補い、高め合う関係を作り出せると思います」とベルンのティーショップ、レンガス・ティーのマルク・ドレンハウスさんは言う。

 彼によれば、お茶はアルコールがなくてもワインに近い味覚が体験できるという。しかし、チーズとお茶を合わせるのはワインほど単純ではない。どの組み合わせが良いのか、手ごろな基準が確立されていないためだ。ワインを選ぶときのルールもあまり当てにならない。

(Fabienne Effertz)

 「エルヴ、マロワル、マンステルといった匂いのきついチーズは濃く入れた紅茶が合うような気がしますが、全く違う系統のウーロン茶といったお茶の方が相性が良い場合もあります」とエフェルツさんは言う。

 また、同じ系統のチーズが必ずしも同じ種類のお茶と合うわけではない。つまり、チーズとお茶の組み合わせは一組一組、ゼロから検証しなくてはならないということだ。その際、エフェルツさんは同じ地域で生産されるお茶に合いそうなチーズをそれぞれ幾つか選び出し、自分のテイスティング経験をもとに、相性を一つ一つ検証する。良い組み合わせを一つ見つけるのに3日かかる。1日目は味のテストをし、2日目はその結果を確認し、3日目にもう一度検証する。これは日によって味覚が異なるためだ。

 チーズとお茶の組み合わせを見つけるのに、プロである必要はない。彼女が開くテイスティングのワークショップに人気がある秘訣は、色々な組み合わせを自分で発見できる醍醐味が大きいとエフェルツさんは考える。

 「誰でも味聞きをすることはできます。自分が美味しいと思える組み合わせを見つけることが大切なのです」(エフェルツさん)

スイスインフォ限定!スイスチーズとインド茶、お薦めの組み合わせ

 エフェルツさんがスイスインフォのために特別にセレクトしてくれたスイスチーズとインド茶のマリアージュを紹介する。

(swissinfo.ch)

トム・フルレットと南インド産ウーロン茶

 牛の生乳で作られるトム・フルレットは乳白色で、表面は滑らかで柔らかい。クリーミーでナッツの香りが漂うこのチーズは、煮詰めた果実の香りと甘く芳醇な風味を持つタミル・ナードゥ産のウーロン茶との相性が抜群だ。

(Switzerland Cheese Marketing AG)

洞窟熟成のエメンタールチーズとヒマラヤ産のダージリン紅茶

 熟成を始めて4カ月経ったエメンタールチーズは、風味と色が変わるまで少なくともあと8カ月は洞窟で熟成させる。チーズの気泡の中には「真珠」と呼ばれる塩の結晶ができ、クルミ、生葉、ジャガイモ、ワインセラーの香りを封じ込めている。後味は軽く、ほろ苦い。それに対し、ヒマラヤ産のダージリン紅茶のスプリングティーは黄金色でフルーティーな色合いを持つ。繊細で花に似た新鮮な香りは、コクのあるエメンタールチーズと絶妙にマッチする。

(Keystone)

マレシャルとオーガニック・アールグレイ

 この歴史の浅い「現代的な」チーズが生まれたのは1992年のことだ。熟成時に香り高いハーブで表面をこするため、新鮮な花の香りが豊かにあふれる。アールグレイはベルガモットで柑橘系の香りをつけた紅茶。同じくアクセントのある味わいがチーズと完璧なハーモニーを奏でる

(Switzerland Cheese Marketing AG)

グリュイエール・レゼルバとサングマ産ダージリン紅茶、ファーストフラッシュ

 グリュイエール・レゼルバの生地はきめが細かく、ミルクとドライフルーツの風味がある。野花の香りでフルーティーな風味のサングマ産ダージリン紅茶との相性はぴったりだ。

(Switzerland Cheese Marketing AG)

アッペンツェラー・スルショワとゴパルダラ茶園オータムナル「レッドサンダー」

 「最も味のきつい」スイスチーズ、アッペンツェラー・スルショワは、フルーツ、白ワイン、リンゴ酒の香りが凝縮され、きめの細かい舌ざわりだ。スパイシーでフルーティーな心地よい香り、そしてコショウのような風味を持つレッドサンダーとのバランスは抜群だ。

(Switzerland Cheese Marketing AG)

テット・ド・モワンヌとアボングローブ茶園のダージリン紅茶(オーガニックホワイトティー)

 テット・ド・モワンヌの香りを十分に楽しむためには、薄く削る必要がある。花びらの形をしたチーズを口にするとコクのある風味が広がる。濃縮されたやや脂っこい舌ざわりでうまみ成分が豊かにあふれる。

 お相手のダージリン紅茶の味は複雑で、オレンジの花とコショウの花の香りを持ち、口の中でチーズの味と織りなす感覚はまるでベルベットのように滑らかだ。



その他お勧めのスイスチーズとお茶の組み合わせ

 ファビエン・エフェルツさんのお薦め

・グリュイエール・クラシックとパイムータン(白牡丹)茶

・洞窟熟成のエメンタールチーズと日本の煎茶、おくみどり

・エメンタールチーズと中国の緑茶、佛香茶

・テット・ド・モワンヌと中国の緑茶、蒙頂甘露

・レティヴァとベトナムのウーロン茶

・ヴァシュラン・フリブルジョワと中国の紅茶、老枞小种

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ユルク・マイヤーさんのお勧め

スイスにただ一つだけある「スイスお茶同好会」のユルク・マイヤー会長は、エフェルツさんの組み合わせには一部納得がいかないという。彼は、チーズの硬さと味の濃さに比例してお茶も濃い方が相性が良いという意見だ。

・グリュイエールチーズとエメンタールチーズと相性が良いのは、インドのアッサム紅茶か中国の紅茶

・アッペンツェラーにはインドのニルギリ紅茶かスリランカのウバ紅茶

・テット・ド・モワンヌには普通のダージリン紅茶かニルギリの高産地茶

・カマンベールチーズやトムのようなソフトチーズには白茶

・スモークチーズにはラプサン・スーチョン紅茶のような燻して着香したフレーバーティー

・シェーブルチーズか羊乳チーズにはニルギリスのウーロン茶

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(英語からの翻訳・シュミット一恵)

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