チョコレート大国スイス

バレンタインにチョコという習慣は根付いていないようだが? swissinfo.ch

1人当たりのチョコレートの年間消費量が11,3キロと世界一を誇るスイス人はチョコレートへのこだわりが強い。しかし、バレンタインデーにチョコレートを贈る習慣はあまり、定着していないようだ。

このコンテンツは 2004/02/13 17:58

バレンタインデーにちなんでスイスのチョコ作り、チョコ消費に迫る。

スイス人のチョコ好き

スイス人はなんといってもミルクチョコレートが好き。「チョコレート消費の80%がミルクチョコレートで10%〜15%がブラックチョコレート、5%がホワイトチョコレートだ」とスイスチョコレート協会のフランツ・シュミット氏が説明。最初にスイス人、ダニエル・ピーター氏が1875年に作ったからだろうか。チョコの形別にみると、毎年約68トンのチョコレートがスイスで売れるが、そのうち24トンが板チョコであり、続いてプラリネが人気だ。スーパーで6枚パックになっているチョコレートが売れている。

しかし、バレンタインデーには女性に花を贈る人の方が多く、チョコレートを贈る習慣は「残念ながら、まだ定着していない」という。どうやら、この仕掛け人は米国にあるらしい。スイスでチョコレートが一番売れるのはクリスマスとイースターかカントンの祭行事の時だ。

チョコ作りの秘訣

スイスとチョコレートが結びついた背景にはひとつの物語がある。19世紀からヨーロッパではチョコレートが流行したがまだ、粗っぽい舌ざわりだった。これをリントチョコレートの元祖であるルドルフ・リントが1879年、カカオ豆とカカオバターと砂糖を混ぜ合わせて滑らかな舌ざわりにする製法を開発した。そして、前述のピーター氏がネスレ社の開発した粉ミルクを使ってミルクチョコレートをつくるなど、スイスの技術革新がチョコレート製造を支えてきた。

スイスチョコレートの誇りは米、英国などと違ってヤシ油などの植物油を加えない「純チョコ」だ。シュミット氏も「EUの新法で5%まで加えていいことになっているが、私の知っている限り、スイスでそのような製造者はいない」と誇り高い。スイスチョコの質はこのこだわりから来るらしい。

日本で有名なステットラーの石畳チョコ

皇太子妃になる前の雅子様がバレンタインデーに浩宮殿下に贈ったことですっかり有名になったジュネーブのチョコレート店「ステットラー」はジュネーブでも大きい老舗の一つで、現在でも職人さんが手作業でチョコレートを作っている。ジュネーブだけでも20店はあるという伝統的なチョコレート屋はそれぞれ秘密のレシピがある。雅子様が贈った生チョコもジュネーブ名物の一つで、旧市街の石畳にちなんで「パヴェ」と名付けられた口の中でとろけるチョコだ。

「70年間チョコレート業をやっている」という創業者ポール・ステットラー氏はもうすぐ、90歳。それでも、元気に納品に回っており、「チョコレートを食べるのが長生きの秘訣」と明かしてくれた。息子さんが製品の開発係の家族経営だ。日本ですっかり、有名になったいまは製造の60%が日本用だという。今年のバレンタイン用に7トンも輸送をした。ステットラー氏は「日本人はとても味にうるさいから間違いを犯すことはできない」と語り、「暑い夏は買ったお客さんのチョコレートが心配」とさすが、職人気性だ。「僕は今でも夜中にチョコレートが突然食べたくなると自分が上に住んでいるベルン通りのお店に寝間着で降りていってチョコを食べる」と言い「シェフの間違いを見つけるのにも役立つ」と茶目っ気たっぷりに明かしてくれた。


スイス国際放送、 屋山明乃(ややまあけの)

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スイスチョコレート協会の統計によると2003年の国民1人当たりの年間チョコレート消費はスイスが世界一で11,3キロ。2位はドイツ、3位はオーストリアで意外なことにチョコレート製造で有名なベルギーは6位、フランスも7位だった。日本は12位とまだまだ、チョコレートが定着していないようだ。

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